空ばかり見つめて
空ばかり見つめて何になろう
鮮やかに突き刺す太陽光に目玉を毒されて
冷たい雨粒に視界を濁されてまで
空ばかり見つめて何になろう
先に薄っすらと見える広大な宇宙に怖気づいて
掴めそうで届かない雲の節々に虚しく思いを馳せてまで
空ばかり見つめて何になろう
お前の見るべきは雲の行方ではない
自分の行方だ お前の歩く道の先だ
空ばかり見つめて 足を踏み外した輩は大勢いる
羽搏こうとするな お前は鳥ではない
ただ地面だけ見て歩いていれば良いのだ 賢しい愚か者よ
ただただ愚直に。