その二、「はじめてのさくぶん」
ぼくには、きらいなやつがいます。
そいつってば、いばりんぼうなんです。
いちばんエラいのはうちのおかあさんなのに、うちのおかあさんのいうことなんか、まるで、きかないんです。しかも、あいつはがいこくのブランドものがだいすきです。ぼくらのくにのものにだっていいものはあるとぼくはおもうんだけど、そいつはちがうみたいです。なんでもかんでも、がいこくのものがいい、っていって、ぼくらのくにのものをばかにします。さいきんでは、それはちがうんじゃないか、っていったモリヤさんを、あいつはじぶんのおじいさんをつかって
粛清(註:原文は太字、強調)
しました。
あいつのウザいところはそれだけじゃありません。あいつはえこひいきします。
じぶんのしんせきとかともだちばっかりしゅっせさせて、きにくわないやつは、
粛清(註:原文は太字、強調)
します。おかげで、ぼくのしんせきもなんにんか、
粛清(註:原文は(以下略))
されてしまいました。ほんとうにゆるせないです。
あ、そうそう、さいきんだと、ぼくのことがきにくわないみたいで、ひとがみていないところで、つらくあたってきます。おもてむきはにこにこしながらモミテでくるのに、うらでは「このおじゃまむしめ、シカのつのにささってしまえばいいのに」といってきます。ぼくのいないところでは、きっとぼくのネガティブキャンペーンをしているにちがいありません。(ぼくはインテリなので、“ネガティブキャンペーン”なんてことばもしってるんだぞ、えっへん。)
ぼくがおとなになったら、あいつのことを
粛清(註:(以下略))
してやろうとおもってます。
くびをあらってまってろよ、イルカ!
あすかいたぶき小学校1年3組 なかのおおえの