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プロローグ

俺の部屋にピリリと時計のアラーム音が鳴り響く。

「ん………、もう時間か……」

俺はベットから、起き上がった。

部屋のテレビは点いていた。

テレビでは、ある一つのニュースで、持ちきりだった。

――まあ、当たり前と言ったら当たり前なんだが………。

『さぁ、今日は噂のVRMMO―RPG《Cross World Online》(クロス ワールド オンライン)の正式サービスの日です。よって、今日はゲーム製作責任者の黒部慎吾くろべ しんごさんをゲストとしてお呼びしました!それでは、黒部さんどうぞ!』

『こんにちは。先ほどご紹介に預かりました、黒部慎吾です』

『黒部さん、このVRMMO―RPG《Cross World Online》は世界初、VR技術を使用したネットオンラインゲームなのですが、黒部さんはどうして製作に踏み切ったんですか?その時はまだ、VR技術の安全性は保障されてはいなかったはずですが?』

『それはですね…、私自身の夢だったからですよ』

『夢?』

『そうです。この現実世界では絶対出来ないことを実現したかったから、ですね』

『なるほど。現実世界では無理でも、VR空間―――仮想世界なら実現可能だと?』

『そうです。仮想世界なら、剣を持ち、モンスターを倒したり、魔法などを使いこなせますからね』

『たしかに、そうですね。では、もう少しで時間なので、黒部さん一言どうぞ』

『私が言って置きたい言葉は一つだけです。《現実世界と仮想世界が交差する時、仮想は現実になる》』

『はい、ありがとう御座いました。………後五分で《Cross World Online》の正式サービスが始まります。それでは皆さんさようなら~』

その言葉と同時に、俺はテレビの電源を切った。

「後五分か……」

俺はベットから立ち上がり、デスクトップに置いてある、ヘッドギアみたいな物を取った。

名前は《バーチャル ギア》と言って、さっきのテレビに出ていた黒部慎吾が作った世界初のVR機だ。

どういった仕組みなのかはよく知らないが、脳から発せられる電気信号を《バーチャル ギア》で遮断して、仮想体アバターを動かすらしい。

「――後二分か………」

俺は《バーチャル ギア》をかぶり、ベットに寝転ぶ。

「お兄ちゃーーん、そろそろ用意してねーー」

妹の声が響く。

ちなみにアイツもこのゲームを買ったらしい。

―――読者諸君には、期待を裏切るようで悪いが、俺はシスコンではない。

もう一度言う。俺はシスコンじゃない!

俺は黒髪ポニーテールがいいのだ!

………まあいい。気づけば後一分だ。

最後にソフトが入っているかどうか、確認する。

「よし、入ってる」

俺は大の字になり、目をつぶる。

――やっとだ。やっと憧れのあの場所にいける………!

俺は期待に胸を膨らませながら、憧れの世界にいける魔法の言葉を紡ぐ。

「――コネクト………!」

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