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幽霊側室は今日もバイト中2

小料理屋ハナミズキは昼はかきいれ時だ。

今日も稼ぐぞー。


「ジェイア、今日は何がある?」

また、統一皇帝がやってきた。

…一週間ぶりだな。

つまり今日は、フェデルーダの護衛戦士以外の護衛官だったのか。

「ガルディオンさん、いらっしゃい。」

おかみさんがにこにこ顔をだした。

なんで自国の君主がきてばれないのかね。

「おかみさん、元気そうな。」

偽名ガルディオンさんも愛想よくかえした。

なんだかんだと良い人は良い人なんだよね。

「今日のオススメはタラのカータシキソースがけです。」

スパイシーで美味しいんだよね。

「それと豆サラダを頼む…ジェイアこの後時間がほしい。」

またかい、冗談ということでごまかそう。

「ジェイアちゃん、いっておいで働きづめなんだから。」

おかみさん、それ困るよ。

「おかみさん、ありがとう♪ジェイア待ってるからな♪」


「何の用ですか?」

私は用は無いけどね。

「この間のプレゼントの代わりだ。」

偽名ガルディオンさんはまたなにか出した。

「別にいいですよ、来てくださるだけで。」

何を出したんだ。

「似合うと思うが。」

ああ、ストールか手頃な感じの。

誰がアドバイスしたのかな?

「いいんですよ、お客さま。」

愛想笑いでごまかそう。

「もらって欲しい。」

偽名ガルディオンさんは私の肩にストールを掛けた。

「...ありがとうございます。」

たまには素直にもらうか。

ストールなら何かに使えるし。


「ジェイア、オレと結婚してくれ。」

は?もうアンタとしてますが。

「ガルディオンさん、私、人妻なんですよ。」

2年以上前からアンタのね。

「え?ハナミズキに住み込みバイトしているじゃないか?」

流石、統一皇帝痛いとこつくな。

「戦争の後処理の関係でもらってもらったんで、旦那は忙しい人なんですよ。」

アンタいつも忙しそうだし。

「だから、結婚以来放置です、式でも顔会わさなかったし。」

それ以前に式も初夜もなしだし。

「そんな男に操だてする必要はない!」

それ、アンタの事だから。

「家どうしの契約なんで別れられないんですよ。」

私が側室やめたら国がどうなるか。

案外大丈夫かもしれないな。

親父と兄ちゃん達頑張ってるし。


「ジェイア、オレはそんな男認めないからな。」

認めないもなにもかもアンタなんだよね。

「絶対に解放される道を見つけてやる。」

碧の目をギラギラさせて統一皇帝言った。

何かアンタ、スイッチ入った?

「いいんですよ。今の生活楽しいんでほっといてください。」

私が言うと偽名ガルディオンさんは壮絶な色気をまとった笑みを浮かべた。

「ジェイア、待ってろ、何とかする。」

そういって統一皇帝は帰っていった。


アンタさ、自分相手になにする気なのさ。

私は知らないよ。

うそはほとんど言ってないし。

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