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精鋭護衛官は今日は見学気味

ディーンアスが強いのは知ってる。

でも、その妹までオレより強いってなにだろうな。


「すいません!妹が腹が痛いと言ってるんです!」

ディーンアスがセイラシア診療所に妹の肩をだいて駆け込んだ。

「お腹痛いよ~、兄ちゃん~。」

妹さんは腹押さえてあわせているすごいな。

「それは大変ですね。」

看護師が言った。

待合室にはやはり元オーヨの人間がさりげなく座っているな。


「凄く痛いよ~。」

妹さん、涙まで出てるぞ。

「じゃあ、先生呼んできます、ベッドで休んでてください。」

看護師はそう言って二階にかけ上がった。


「シゼリッド。」

ディーンアスが合図した。


オレは看護師を追った!

階段に上がる直前待合室の方から声がした。


「そっちは違いますよ!」


振り向くとディーンアスがぶちのめしたところだった。

もう一人は妹さんが蹴り倒してるし。


「シゼリッド!ジェスレイア!行け!」

ディーンアスはそう言った。


「行きましょう!」

妹さんは言って階段をかけ上がった。

オレも続いた。


二階は2部屋あり、1部屋から武器らしきものを構えた連中が数人出てきた。


「あなた達何者!」

あー、一応、護衛官の制服脱いできたからな。

「ハセフィヤ女官ですね、セラシナ妃が帰らないと心配してましたよ。」

妹さんが言った。

「セラシナ様?セラシナ様のためにしてるのにお分かりにならないのかしら?」

ハセフィヤと呼ばれた女は言った。

「そんな事はどうでもいい!こいつ何者ですか!」

金属の棒...たぶん点滴台から抜いてきた...をかまえた医師?が言った。

「さあ?皇帝陛下の関係なのは確かだわ、とらえればわかりますわ!」

ハセフィヤ女官の言葉を合図に襲いかかってきた!


「弱いやつほど実力行使かい!」

妹さんはそう言ってかまえた。


フェデルーダ人恐るべし...こんな少女が...。

強すぎる!オレも応戦したが。

ほとんど出るまくなし!


「ジェスレイア!シゼリッド!」

ディーンアスが合流した。


オーヨ人が逃げ込んだ部屋に突入した。


「サルティーアス様、場所を移しますわ。」

妙に冷静にハセフィヤ女官が

ベッドの上に拘束された茶髪の男に話しかけてる。

「...助けがきたか?」

男は言った。

「すぐにくだしますわ!」

ハセフィヤ女官は剣をかまえ...妹さんスゲ。

かまえる前に蹴り倒してるし。


「兄ちゃん!拘束して!」

妹さんは言った。


ディーンアスが天鉱合金の鎖でハセフィヤ女官を拘束した。

重罪人仕様じゃないか。

重罪人か。


「オーヨはこんな事で滅びませんわ、メレニス様お許しを。」

ハセフィヤ女官が言った。


「オーヨなんてどうでもいいよ、国さえ平和なら。」

妹さんがハセフィヤ女官を見ずに言った。

「フェデルーダは悲しい事がなかったから言えるのよ!」

ハセフィヤ女官が叫んだ。

「...そうだね、聞く気の無い人に言っても仕方ないね...フェデルーダだって平和ならどうでもいいんだよ。」

妹さんは静かに言った。

そのあと妹さんは部屋を出ていった。


「やはり、ジェスレイアが一番親父に似てるな...大局を見られるか...。」

ディーンアスが呟きながらベッドの方へ近づいた。


「お怪我はありませんか?」

グーレラーシャの要人、サルティーアス・ドーリュムが天鉱合金の枷でベッドにつながれていた。

「ああ、助かった。」

ドーリュムさんは言った。

いつものグーレラーシャ人なミツアミの髪が解かれている。

「鍵は?」

ディーンアスがハセフィヤ女官に聞いた。

「..........。」

言う気が無いらしい。

「仕方ない。」

ハアとため息をついてデーンアスが言った。

まさか、痛め付ける気じゃ無いだろうな。

「少し、荒事をします。」

ディーンアスは剣を降り下ろした。


ベッドの固定されている柵に。


すごいな、すっぱり切れてるぞ。

天鉱合金は切れなくても鉄は切れるというわけか。

そこから鎖を外してドーリュムさんに手を貸してディーンアスが起こした。

「申し訳ない、不覚をとった、お強いな。」

ドーリュムさんが言った。

とくに弱って無いみたいだ。

身軽なしぐさでベッドからおりた。


「ディー兄ちゃん、オーヨの人達は拘束した、もういくね。」

妹さんが顔を出した。

「気を付けて帰れよ、ジェス。」

ディーンアスが言った。

「ありがとう。」

ドーリュムさんが言った。

「いいえ、自分の為ですので。」

妹さんはそう言って部屋を出ていった。


部屋の外にはきちんと拘束されたオーヨ人達が...。

すごいな。


...ん?まてよ?ディーンアスの妹は...。

囚われの姫君じゃなかったか?


...ジェスレイアってディーンアスが言ってたな。


囚われの姫君の名前はジェスレイア。

皇帝陛下のフェデルーダ護衛国人の側室。

...ディーンアスと顔立ちにてないが...。

色合いそっくりだよな。

父親が女にだらしないって言ってたよな。

母親が違う兄弟沢山いるって。


妹さんはジェスレイア妃様か!

後宮出ていいのか?

オレじゃ判断付かないから隊長に報告します!

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