反逆女官は今日も陰謀を企む
ついに、ついに、あかつきの瞳をお持ちの方を手にいれたわ。
メレニス様、私きっとオーヨ王国を復活させて見せますわ。
ニーファルシト商売神殿のそばの隠れ家には何人も同志が集まっていた。
みんな、サルティーアス様のあかつきの瞳を見たがっているわ。
サルティーアス様は薬でまだもうろうとしていた。
本当は御酒に薬を入れる予定だったのにお茶に砂糖と入れてしまったわ。
大丈夫かしら。
「......陛下....。」
うわごとがウェティウス陛下なんて
噂通りウェティウス陛下の愛人なのかしら?
武装は全て解いたけどミツアミの中まで武器が入ってたのは驚いたわ。
メレニス様によくにてらっしゃるのに筋肉つきすぎよ。
もっと繊細な身体付になっていただかないとやりにくいわ。
「.....ここ......どこだ。」
覚めつつあるみたいね。
天鉱合金の枷で拘束しておいて良かったわ。
あかつきの瞳が開いたわ。
「サルティーアス様、ご気分はいかがですか?」
仲間の医師がベッドに拘束した。
サルティーアス様の顔を除きこんだ。
「.....誰だ?」
まだ、あやうい意識らしいサルティーアス様が言った。
「声までメレニス様ににてますね。」
医師は言った。
ええ、そうね。
「私は、誘拐されたらしいな。」
意外と冷静にサルティーアス様が言った。
暴れないのね。
「私のお話を受け入れてくださればこのようなことは致しませんでしたわ。」
私は言った。
「グーレラーシャの利益にならない事は指一本動かすつもりはない。」
サルティーアス様はそういって睨みつけられたわ。
「指一本動かずともけっこうです。」
オーヨの同志が言ったわ。
「あかつきの瞳をお持ちの方が存在する、それだけでオーヨの民は立ち上がれる。」
そうよね。
あかつきの瞳を持つ男性が全て居なくなった。
その絶望を私たちはしっているわ。
メレニス様もお亡くなりになったわ。
「父上はオーヨのご出身なのか?」
サルティーアス様は言ったわ。
「メレニス様のご側室のご子息です。」
確かご側室は亡くなったのよね。
国王引退後のものすごく若い側室だったらしいけど...。
お前より若かったとメレニス様が寝物語に言ってらしたわ。
ライエス様を見る限り美人では無さそうだけど可愛い方だったのかも知れないわ。
「ライエス様はいつのまにか行方不明になられたらしいですわ。」
有力者の娘でない側室のお子なんて放置ですもの。
ましてや、現王のお子じゃない方なんて...。
「そうか、私も役にたたん、解放しろ。」
サルティーアス様が言った。
「セラシナ様とお子をつくり新生オーヨの祖となっていただきますわ。」
私はいい放った。
「後宮の同志との連絡が取れなかったのが痛いわね。」
出した使者は鳥に襲われたらしいわ。
後宮の女護衛と管理者はまいたらしいけど。
手紙を落としたらしいわね。
万が一を考えて○しかかかなかったけど。
誰が拾ったのかしら?
「なんとか、後宮に戻れないか?」
同志が聞いたわ。
「当分無理ね、賄賂で抱き込んだ門番が連休なのよ。」
明日まで無理よ。
「...セラシナ様さえ連れ出せたら、新生オーヨ王国の復活に近づくのに。」
医師の同志がいったわ。
そうよね。
「ともかく、サルティーアス様は絶対に逃さない、セラシナ様とのあいだにお子をつくって頂かないと。」
あかつきの瞳を持つ子が新生オーヨ王国には必要なのよ。
サルティーアス様。
あなたがなんと思おうとも....。
その枷を解けませんわ。
新生オーヨ王国の出来るその日まで...。
メレニス様、きっとオーヨ王国を復活させて見せますわ。
サルティーアス・ドーリュム視点を
女王陛下(多分)と異世界人(確定)
で本日投稿します。
よろしければ合わせてご覧ください。




