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魔法学園の救世主  作者: 暇な蟻さん
日常編
5/15

第三話(模擬戦)

 魔力測定が終わり、自分達の魔力量を先生に伝えた後|(その時担当していた先生の顔は最高におもしろかった)俺達はグラウンドに向かっていた。

 魔法学園の敷地はとても広く、最弱と言われる第十三学園でもそれは例外ではない。そのため迷子になる人もいるぐらいだ。


 「それにしても模擬戦でどうやってグループのランクを決めるんだ?」


 「基本的には戦い方やチームワーク、他には状況判断や制限時間だね」


 「制限時間?なんだそれ」


 「確か十分の時間制限があって、どれだけ長く倒されずに残っていられるかだったと思うよ」


 「すごいルールだな。先生は倒されない前提かよ…」


 「第一学園の生徒なんかは先生を倒すっていうのもあるらしいけど、僕達はそんなの絶対無理だからね」


 「なるほどね、全快の時なら何とかなったかもしれないけど今の俺じゃちょっと難しいな」


 「零はさっきので魔力をほとんど使ったんだから無理はしちゃだめだよ」


 「ありがとう、でもそんなに心配しなくても結構楽になったよ」


 俺と蒼空がそんなことを話しているとグラウンドの方からすさまじい音が聞こえてきた。




 グラウンドに着くとそこはひどい状況だった。端で休んでいる生徒、まだ倒れている生徒もいる。


 「…何だこれ?」


 わかってはいるがつぶやいてしまった。

 そしてまだ戦っている奴が一人だけいた。魔力測定の時に話しかけてきた近藤とかいうやつだ。けど近藤はボロボロで対する朝比奈先生は傷ひとつどころかその場からまったく動いていないようだった。


 「なあ蒼空、朝比奈先生の属性はなんなんだ?」


 「【風】だったと思うよ」


 ということは近藤は朝比奈先生の属性に対して強いはずだけど…。

 近藤が先生に対して攻撃を仕掛ける。グラウンドの土がえぐられながら先生に向かっていく、先生は手を少し振り上げる。すると先生を中心に竜巻が起こり土は先生に当たることなく地面に落ちた。

 今ので魔力をすべて消費したようで、近藤は倒れた。


 「今のところは第一グループが一番いいわね。後は第五グループね。」


 疲れた様子もなく先生はそんなことを言った。

 ちょっと待て、あの人あんなに強かったのか!?


 「どうする?」


 優奈が聞いてくるが、行くしかないだろう


 「とりあえず行ってみよう。みんなで頑張ればなんとかなるさ」


 不安はあるがそんなことしか言えなかった。




 「遅いわよ、あなた達。あとはもうあなた達だけだけど準備はいい?」


 全然ダメですと言いたいがそういう訳にもいかないだろう。


 「魔具の利用は自由よ。あとは何か聞きたいことはある?」


 先生が聞いてくるが特になかったため始めることになった。正直俺と雫以外は攻撃魔法を使うことができない。

 だから先生に攻撃をするのは俺で、俺以外のみんなは先生に隙を作らせることに集中する。



そんな訳で魔力の消費が0に等しい空間把握だけを発動しておく。すると早速先生が未来に攻撃を仕掛けていたので


 「未来、左へ飛べっ!」


 「っ?」


 突然言ったが未来は従ってくれ先生の攻撃を避けることが出来た。それに対し先生は不思議だったようで


 「どうしてわかったのかな?私が柊さんに攻撃を仕掛けたって」


 と聞いてくる


 「さあ?」


 ニヒルな笑みを浮かべて言う。あの先生は基本的に目に見えにくい攻撃を使ってどう対処するかを見てるみたいだ。

 威力も今のは弱かったがグラウンドの惨状をみるかぎりずっと弱いままってわけじゃなさそうだ。

 今俺達五人の中でまともに戦えるのは俺、雫、優奈の三人だけだ(優奈はフィールドが自分にとって有利だから)。

 先生もそれがわかっているのかまずは俺達三人を重点的に狙っている。俺は二人に指示しながら雫に近づいた。


 「雫、攻撃魔法は使えるか?」


 そう聞くと雫は


 「一つだけ使えますが威力がとても弱いので先生には届かないと思います」


 と言った。それだけ聞ければ十分だ、次に俺は優奈のもとへ向かう。


 「優奈、このグラウンドの土を操って先生の視覚を奪えるか?時間は一秒でもいい」


 優奈は俺の言葉を聞いて一秒だけならできると言うので俺は優奈に合図をしたらそれをしてくれと頼み、もう一度雫のもとへ向かうそして雫にも優奈と同じことを言った。




 「(どうしてあの子は私の魔法のがわかるの?)」


 澪は少しだけあせり始めていた。自分の魔法が一人の生徒に全て見切られてしまっている。

 こんなことは初めてだった。おそらく皇という生徒は何か特別な力を持っているんだろうが、それが何なのかわからない。

 【風】属性の強みは、そのスピードと視認することが難しいという点である。

 それが今目の前にいる生徒は攻撃場所を把握し、指示をとばしそれを回避させている。何が起きているかわからない。そんな考えが澪の反応を少しだけ鈍らせてしまった。




 「…そろそろいくか」


 小さな声でつぶやき、俺は先生に向かって走り出す。さっき二人に言った合図だ。


 「っ!」


 突然の行動に先生は俺に向かって攻撃する。

 けれど俺は空間把握の魔法を発動中だから簡単に避けることが出来る。

 先生が驚くのと同時に雫の魔法と優奈の魔法が同時に先生に襲いかかる。 まずは優奈が二重の砂の壁を作り先生を包もうとするが、それを許す先生ではなく小さな竜巻で砂を吹き飛ばす。

 次に全方位からとても小さな光の流れ星が先生に向かう


 -【光】魔法-

 「Lightnessライトネス Rainレイン


 先生もこの攻撃は意外だったらしく、必要以上に大きな魔法を使い攻撃を防ぐ


 -【風】魔法-

 「Windウインド Mantleマント


 先生を包むように大きな風が巻き起こる。そのマントは雫の攻撃をすべて防いでしまう。

 けどここまでは計算どおりだ、俺と先生の距離は10mをきっており先生は俺に攻撃しようとするが、俺は自分の魔法を発動する。


 -【空】魔法-

 「Magicマジック Destructionデストラクション


 一番初めに使えるようになった魔法破壊の魔法だ。先生を包んでいた風は全て消え去った。

 先生は何が起こっているのかわかっていないようだったが、その隙を逃すわけはなく俺と先生の距離はなくなった。そして俺は先生に


 「チェックだ」


 と言った。その言葉に先生は驚いた後


 「そうね。」


 と笑いながら言い、俺達がB組のSランクだと教えてくれた。



 その後俺達は寮に戻りお祝いのようなことをして、みんな疲れて寝てしまった。

 とにかく俺達の模擬戦は無事に終了した。



戦闘に関するアドバイスなど下さると有難いです。

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