ぽたん
ぽたん。
どこかから、水の音がする。
水が、滴り落ちる、音。
音がしたのは、部屋の中。
ベッドに、うつ伏せに寝っころがって本を読んでいた時だ。
起き上がって部屋を見渡す。
部屋の中には、水音がするようなものは、無い。
無いが、部屋の隅に、西日を反射してきらりと光るものがあった。
訝しみつつ見に行ってみると、それはひとしずくの水。
水?
上の階からの漏水か?
思わず天井を見上げる。
天井は真っ白いクロスで覆われていて、水が染みた気配は無い。
ぽたん。
まただ。また水の滴る音。
振り返ると、数歩先に、また水のしずく。
あわてて天井も確認するが、やはり水が染みた気配は無い。
なんなんだ、一体?
立ったまま、しばらく様子を見ていたが、再度滴る様子が無いのでベッドに戻り、またうつ伏せになって本を読み始めた。
ぽたん。
本に。
水が。
代わり映えしない気がしますorz
部屋の中、という縛りで、もう少し捻ったお話を書けるといいのですが。