7.女将さん、事件です
ただいまー、我が家。
精力搾り取られたオイラが帰宅だおー。
駄目だ、一人づつでもきついのに、複数とか、無茶すぐる……。
もうそろそろデキてもいいんじゃね、って思うんだけど。
まさかの、俺、タネ無しとかだったら、マジぴんち。
どうしよう、どうしよう、何より怖いのがあのアマゾネス達を延々と相手にすんのが辛いってのが、一番の問題ってのがどうしよう、って思ってる俺、どうしよう。(混乱中)
当分、村に行くのやめとこう……。
俺、尾行されてた。
どうしよう、家がバレたよ!!!!
俺、超ピンチ。
取り敢えず、エロい空気に持っていかれないように、物理的距離を置いて、家の中央で向かい合って座ってます。
「素敵なお家ですね」
「は、あ、それ程でも……」
何も無い家だがな! 村の家より小奇麗ではあるな!
「お一人で暮らしているんですか?」
「は、はぁ、まぁ…いぇ……」
イエスっつったら、俺、いまここで食われる。 これ、鉄板。
「村から割と近かったんですね、全然知りませんでした」
「あー、そうですか、えぇ……」
教えてねぇもんよ、教えるつもりなんて、クソもねぇもんよ!
「……あの、もしかして、ご迷惑でした?」
「はぁ、えぇ、まぁ……」
しょぼーんてすんな! マジ迷惑なんだって! 玄関入ってくるときだって、お前、俺が中に入れないように体でお前のこと阻止しながらドア締めようとしたのに、無理くり脇の下からねじりこんできたじゃねぇか!!
「あ、あの、もうそろそろ暗くなってきたし、帰ったほうがいいんじゃない、かな」
空気に耐え切れず、っていうか、男らしく最後通牒をビシッと。
「あら、本当ですね、もう暗くなっちゃいましたね」
うん、そうだね、日が落ち始めてるね。
「これじゃぁ、危なくて帰れません……ね?」
((((;゜Д゜))))
おま、いま! ニヤッって口の端で笑っただろ!?
「いやぁ、まだまだ明るいし、大丈夫じゃないかな?」
お前、俺よりつよいだろうがよ! 知ってんだぞ! 俺より頭一つ分ちいさいくせに、ウサギどころか鹿クラスの獲物を狩ってくるってのをな!!
「じゃぁ、もう少しお話ししていても大丈夫ですね?」
ヽ(`Д´)ノウワァァァン
大丈夫じゃねぇよ! 早ぅ帰れぇぇぇ!!!
俺んちに、同居人ができました。