精霊の詩
天地の開けしよりこのかた、
神々と人と、時に争い、時に和した.
世はうつろい、
いまや神々の声を聞く者、稀なり.
——これは、精霊たちの歌声である.
「あるとき・・・」
「これは、人の住む世の物語である」
「堕天使より禁断の木の実をもらい・・」
「知恵を授かり」
「プロメテウスよりは・・・」
「火を授かった」
「あの、人の住む世の出来事である」
「少しでも、神に近づかんと、すれども・・」
「天のこと、地と海のこと、また生き死にのこと・・・」
「これらのこと、人には如何ともしがたし・・」
「クロノス王の、御神子たる、三柱の・・・」
「神々の加護を忝う、思うていた」
「ある日、ある国、南の海より、大いなる雨雲がわき起こり・・・」
「大地は、風で飛ばされて、溢れた川と、崩れた山に・・・」
「押し流されて、飲み込まれんとしていた・・・・」
「また、ある国、みつきも降らぬ、乾いた土地の・・」
「みのりは全て、枯れ果てた」
「海の神の御神子にて・・・」
「天空の神の教えによりて、育まれ・・・」
「ときには、死の神にも意見する・・・」
「龍の神が飛び立った・・・・・」
「神々の御業の証人に、人の子二人を背に乗せて・・・」
「大雨が来るぞ、川が溢れるぞ、山が崩れるぞ!」
「人には嘆くことしかできぬ」
「雨が降らぬ、大地は乾く、これではわしらは飢え死にじゃ!」
「人には祈ることしかできぬ」
「その銀色の龍の神、雨雲たちに号令し、竜の軍団を組織した」
「整然と隊列を組んだ、数個師団の竜の群れ、」
「乾いた土地に導いいた」
「あれ、不思議なり、雲散霧消とはこのことか、雨雲が彼方に逃げていく」
「あれ、不思議なり、いずくより、きたりしにわかな雨雲で、ここに恵みの雨が降る」
「あれを見よ、龍神が、子供を二人背に乗せて」
「大いなる雨雲を運ぶとは・・・・」
愛ちゃんや、健ちゃんから聞いた話を、雪たちが、語り、ママが書き取り、詩の形にしたものである.




