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5話 瑠花とモフちゃん

 


「にゃあ!」

「モフちゃん、さっぱりしたかな?」


 クンクン……ふふ。シャンプーの良い匂いとモフちゃんの美しい白い毛並み……ずっと撫でて居たいわ♡


「にゃお……ふわぁぁぁ」

「あらあら、モフちゃんも色々と疲れちゃったよね?」


 先にモフちゃんを寝かし付けようかしら。後で通販で猫ちゃん用のおもちゃにトイレ……ご飯等必要な物は全て買うわよ。幸い私にこれと言った趣味が無いので、貯金に関してはかなり貯まっている。


「モフちゃん、ソファの上でお寝んねする?」

「にゃう」

「えっ……!? モ、モフちゃん!?」


 何とモフちゃんが、私の膝の上にトコトコとやって来て丸まってしまいました。まさか、もう私に気を許してくれていると言う事かしら? そんな無防備な姿を見せられてしまったら私キュン死しちゃうよ? 尊いや可愛いに耐性がまだ私無いのよ!?


「よしよし♡」

「にゃう」

「ここが気持ち良いの?」

「にゃーん♪」


 さてと、色々とこの先の事を考えなければなりません。仕事の日は流石にモフちゃんの面倒を見る事が出来ない。かと言って、モフちゃんの様子を定期的に見ておきたいし……あ、そうだ! 部屋に監視カメラを10台くらい設置して、仕事中でもお部屋の様子を遠隔からでも見れる様にスマホと連動させよう。これで平日の後顧の憂いを断つことが出来るわね。


「窓も鉄格子にして、玄関にも柵が必要よね……危険とかる要因は全て排除しなくちゃ」


 部屋の温度もエアコンで管理して、お水やご飯も常に用意して……この土日は色々と忙しくなりそうね。私も猫ちゃんについてもっと勉強しなくちゃ。


「みゃあ♪」

「は、はうっ♡ モフちゃあああああああああああああああああああああああぁぁぁんんん!!」

「にゃう!?」


 い、今のは反則よ!? モフちゃんが私の膝の上でゴロンとお腹を見せて、撫で撫でして欲しいと目で訴えてるの! こんな愛らしい姿を見せられてしまったら、いくらクールで冷静と言われる私でも発狂しちゃうわよ!


「さてはモフちゃん、甘えん坊さんかな?」

「にゃー!」

「ほほう……眠そうだったのに急に元気になったわね」


 瑠花はモフちゃんのその愛らしさにそれは大層デレデレである。普段笑う事が少ない瑠花だが、モフちゃんと戯れているその姿は無邪気に笑う少女の様だ。


「うふ……うふふふ♡」


 今の私、恐らく外では見せられない様な表情をしてるかもしれない。子猫ちゃんって、本当に見てて飽きないわね。むしろどんどんとその魅力にハマってしまいそう。


「にゃう」

「モフちゃん少し元気になった?」


 先程まではあんなに弱々しいモフちゃんだったのに……元々モフちゃんは好奇心旺盛な元気な猫ちゃんなのかもしれないわね。周りをキョロキョロして、心做しかモフちゃんの目がキラキラと輝いて見える。


「モフちゃんの頬っぺたつんつん♪」

「ぐるる……にゃあ!」

「モフちゃん♡」


 スマホでモフちゃん……スコティッシュフォールドと言う猫ちゃんの事に付いて調べて見ようかしらね。


「ふむふむ……スコティッシュフォールドは穏やかで大人しく、甘えん坊さん……飼い主とのスキンシップを好む」

「にゃーう!」

「モフちゃんスマホに興味があるの?」

「にゃあ♪」


 うふふ♡ 可愛過ぎて気が狂いそうだわ♡ 小さなおててで私の身体によじ登ろうしてる姿を見てるだけで私の体力や気力が回復するわね♪


「えと……スコティッシュフォールドは寂しがり屋さんな一面もあり、お留守番の際は細心の注意が必要……ごくりっ。ストレスを受けると垂れ耳から耳が真っ直ぐになる事がある」


 調べて見ると次から次へと色々な情報が出て来るわね。今の所ストレスの面は大丈夫そうね。耳も垂れ耳で表情も良さそう。問題は寂しがり屋さん……これじゃ仕事に行ってる間モフちゃんを一人でお留守番させるのも駄目かもしれないわね。どうしたものかしら……


「他には……適切な食事管理、タンパク質やビタミンが多く含まれているキャットフード……ふむふむ。歯磨きや耳掃除と爪研ぎも定期的に行い……なるほどね。爪研ぎのおもちゃも買わなくちゃ」


 少し調べるだけで専門的な知識も知る事が出来るから相変わらずネットは凄いわね。


「にゃふ……」

「あらやだ、モフちゃんお漏らししちゃったのね」


 これは早急にトイレを準備してモフちゃんに覚えて貰わないとね。しかし、躾するのもどう言う風に接したら良いのかしら。モフちゃんにストレスを与えずに優しく接するかよね。言葉遣いから改めて見るとしよう。


「にゃーん……」

「モフちゃん、落ち込まなくても大丈夫でちゅよ〜トイレも直ぐに用意するからね♪」


 瑠花はモフちゃんを優しく抱っこをして近くのソファの上にそっと降ろしたのである。瑠花はモフちゃんのおしっこをティッシュや布で拭こうとするが、そのときモフちゃんはソファから降りて、近くにあるティッシュの箱を瑠花の元へ引き摺りながら持って来ようとする。


「にゃあ」

「えっ……嘘。良くティッシュが拭くものだと分かったね」


 え、もしかしてモフちゃんって天才? まだ子猫なのにモフちゃんは賢い猫さんなのかもしれないわね。


「モフちゃん、お手」

「にゃーう?」

「や、やっぱり!?」


 やはりモフちゃんは天才だった!? モフちゃんが首を傾げながらも私の手におててを乗せてくれたの! これは……この子は将来大物になるわね。そんな予感がするわ。


「にゃあ!」

「モフちゃんは凄い子でちゅね〜♡ ティッシュ持って来てくれてありがとね♡ チュッ♡」

「にゃう!?」


 ん、待てよ? そうえば、ママが学生時代の頃に猫ちゃんを飼ってたと言っていた様な……明日聞いてみよう。やはり猫ちゃんを飼ったことのある経験者からお話し等、色々と聞いた方が良いわね。

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