表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『日本改造計画』  作者: 桃太郎
改革への道(外交編)(2)
35/44

改革への道(アフリカ編)(10)

 今日のリモート会議参加者は、日本帝国総理、外務省事務次官だ。

「挨拶など不要。緊急報告があるとの事でしたね。まず、報告しなさい。」

「はっ。報告申し上げます。独立支援と『アフリカ連邦』加盟の打診です。

 カナダ南東.サンピエール島・ミクロン島

 アフリカ(モザンビーク海峡).マヨット

 アフリカ(インド洋).レユニオン

 南太平洋.ウォリス・フツナ

 南太平洋.ポリネシア

 南太平洋.ニューカレドニア

 南アメリカ.ギアナ

 アンティル諸島.グアドループ

 アンティル諸島.マルティニーク

 アンティル諸島.サン・バルテルミー島

 アンティル諸島.サン・マルタン

 以上が希望地域になります。総統閣下。」

「私の記憶が確かならばそれらは、仏領……植民地ですよ。つまり、本国首都で

 発生したデモに便乗しての独立。それも日本に泣きつかないと達成できない。

 そう言いたい訳ですね。事務次官。」

「はっ。仰る通りかと存じます。総統閣下。」

「しかし、それは、支配者がフランスから『アフリカ連邦大統領』に変わるだけ。

 今まで通りなにも変化しません。その点、伝えたのですよね。事務次官。」

「はっ。仰る通りです。むしろ、先方は日本帝国直轄領化を希望しています。総統閣下。」

「却下。」

「はっ?」

「日本帝国直轄領化は、却下します。まずは、『アフリカ連邦』ないし『地球連邦』

 加盟から始めましょう。理解しましたね。事務次官。」

「では、日本帝国直轄領化却下の理由を質問された場合、如何に返答しましょう。

 総統閣下。」

「では、由とする条件を提示しましょう。事務次官。」

「はい。拝聴致します。総統閣下。」

「核兵器を複数自作し、それら全てを陛下に献上仕つかまつる。以上です。事務次官。」

「はっ。『日本帝国直轄領化認可の条件とは、核兵器を複数自作し、それら全てを陛下に献上仕る。』以上復唱致しました。総統閣下。」

「一応、念の為付け加えますが、核兵器の代わりに百キログラム以上の荷物を衛星軌道上まで打ち上げ可能な宇宙船でも可とします。事務次官。」

「はっ。『核兵器の代わりに百キログラム以上の荷物を衛星軌道上まで打ち上げ可能な宇宙船でも可とします。』以上復唱致しました。総統閣下。」

「いいですか、それ程優秀な人材ならば、陛下の臣下に加える事吝やぶさかかでは無し。

 では、私からの指示は、以上です。何か質問はありますか。」

 特になかったので、今回の会議は、これでお開きとなった。


 * * * 


 今日のリモート会議参加者は、日本帝国総理、防衛省事務次官だ。

「本日は、お時間を頂戴し恐縮の至りです。」

「とんでもない! 御呼びとあらば万難を排しまかり越しますとも。総統閣下。」

「頼もしいお言葉です。では、その頼もしきお言葉に甘えさせて頂きますよ。

 実は、仏蘭西の海外県並びに準海外県が、揃って独立を希望しています。

 更に日本帝国に協力を打診してきたのです。ここまではいいですね。事務次官。」

「はい。つまり、防衛省から彼らの独立に協力せよと仰る訳ですね。総統閣下。」

「否。日本帝国は、直接支援を行いません。間接支援しなさい。事務次官。」

「では、如何なる支援をするのでしょう。総統閣下。」

「『アフリカ連邦』防衛の為に設立したあれに支援させます。事務次官。」

「勿論、存じております。虹の武士団……民間軍事会社ですね。総統閣下。」

「そこで、貴方に指示します。虹の武士団に仏蘭西の海外県並びに準海外県の独立希望を支援させなさい。必要な物資人員の選定は、全て貴方に一任します。事務次官。」

「はっ。『虹の武士団にフランスの海外県並びに準海外県の独立希望を支援させる事。必要な物資人員の選定は、全て防衛省に一任。』以上復唱致しました。総統閣下。」

「宜しい。では、私からの指示は、以上です。何か質問はありますか。」

 特になかったので、今回の会議は、これでお開きとなった。


 * * * 


「大統領! てぇーーへんだぁっ!」

「またですか。今大統領府を包囲している連中より『大変』な事なのですね。」

「それが……そのぉ……。」

「どうしました。早く報告しなさい。」

「はい。……報告します。我が国の海外県並びに準海外県が、揃って独立を主張。

 現地のフランス人を殺害しています。」

「『殺害』? どれだけの規模なのです。」

「残念ながら、民間人は絶望的。軍人も80%以上が死亡した模様です。」

「はぁぁっ! どうしてそんな事に! 連中の装備でどうやってそんな事が!」

「……恐らく、外国の手引きがあった。それ以外にありえません。大統領。」

「何処ですか! どの国が! …………………………………………まさか。」

「恐らく、デモ隊を手引きしているのと、同じ国の仕業でしょう。大統領。」

「おのれぇっ! 謀ったなぁっ!」


 * * * 


 今日のリモート会議参加者は、日本帝国総理、防衛省事務次官だ。

「挨拶など不要。緊急報告があるとの事でしたね。まず、報告しなさい。」

「はっ。報告申し上げます。フランス海外県並びに準海外県の件です。

 現地在住のフランス人を『皆殺し』にしたそうです。総統閣下。」

「確かに、『行動内容』を制限しませんでした。が、そこまで憎悪が強かった。

 そこまでは、予想できませんでしたね。やってしまった事は仕方ありません。

 ここからは、『外交』の出番です。お疲れさまでした。事務次官。」

「はっ。ありがとうございます。総統閣下。」


 * * * 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ