表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『日本改造計画』  作者: 桃太郎
改革への道(外交編)(2)
34/44

改革への道(欧州編)(6)

 今日のリモート会議参加者は、日本帝国総理、経済産業省事務次官だ。

「挨拶など不要。進捗報告しなさい。経産省事務次官。」

「はっ。報告申し上げます。ご指示の件、半数を超えました。総統閣下。」

「遅い! 今週中に九割にしなさい。そもそも社員に通達して事務所に施錠するだけ。一週間で終わります。終わらせなさい。事務次官。」

「はっ。復唱致します。『一週間以内に九割達成させます。』以上です。総統閣下。」

「宜しい。私からの指示は、以上です。何か質問はありますか。」

 特になかったので、今回の会議は、これでお開きとなった。


 * * * 


 今日のリモート会議参加者は、日本帝国総理、外務省事務次官、同省欧州支局長だ。

「挨拶など不要。緊急報告があるそうですね。まず、報告しなさい。」

「はっ。欧州支局長より、報告申し上げます。総統閣下。」

「はっ。報告申し上げます。ドイツで大統領の弾劾請求が、否決されました。

 以上になります。総統閣下。」

「ですが、私の記憶が確かならば、デモが発生したと言うニュースはありません。」

「はっ。報告申し上げます。デモには、至っておりません。総統閣下。」

「では、私からの指示です。『ドイツ政府は、日本帝国と決定的な決別を表明した。

 NATO巻き込んでの戦争を画策している。日本帝国は、騙されない。』

 以上、公表しなさい。事務次官。」

「はっ。復唱致します。『ドイツ政府は、日本帝国と決定的な決別を表明した。

 NATO巻き込んでの戦争を画策している。日本帝国は、騙されない。』

 以上、公表致します。総統閣下。」

「では、私からの指示は、以上です。何か質問はありますか。」

 特になかったので、今回の会議は、これでお開きとなった。


 * * * 


「諸君、まずはこれを見て欲しい。」

「誰だ? あいつ。」

「……思い出した。日本政府のスポークスマンだ。」

「スポークスマン……と言う事は、記者会見か。」

「最後に総統閣下よりコメントです。『ドイツ政府は、日本帝国と決定的な決別を表明した。NATO巻き込んでの戦争を画策している。日本帝国は、騙されない。』以上です。」

「………………………………ふざけるなぁっ!」

「そっちが、ケンカ売ってきたんだろぉっ!」

「抗議だ! 抗議文書を送れ!」


 * * * 


 今日のリモート会議参加者は、日本帝国総理、経済産業省事務次官だ。

「挨拶など不要。進捗報告しなさい。経産省事務次官。」

「はっ。報告申し上げます。欧州からの企業撤退が、九割に達しました。総統閣下。」

「では、確認しますが残る企業数は百二十から三十ですね。事務次官。」

「はっ。仰る通りです。総統閣下。」

「では、残る企業の詳細情報を一覧表にして送りなさい。事務次官。」

「はっ。復唱致します。『残る企業の詳細情報を一覧表にして送付。』以上です。

 総統閣下。」

「宜しい。では、私からの指示は、以上です。何か質問はありますか。」

 特になかったので、今回の会議は、これでお開きとなった。


 * * * 


 今日のリモート会議参加者は、日本帝国総理、外務省事務次官、同省欧州支局長だ。

「挨拶など不要。まず、報告しなさい。」

「はっ。欧州支局長より、報告申し上げます。総統閣下。」

「はっ。報告申し上げます。EUより抗議文書が届きました。抗議内容は、

 『先に経済制裁してのは、そちらだ。これ以上続けるなら断固たる処置を実施する。即座に『逆関税』の解除、日本側の謝罪と賠償を要求する。』

 以上になります。総統閣下。」

「では、指示します。公表しなさい、我々は、核保有国を恐れない。如何なる脅迫にも屈しない。我々の文化と民族と領土を守り抜く。泥棒には、死あるのみ。

 また、『逆関税』を五千%に上昇させます。以上です。」

「はっ。復唱致します。『公表内容は、我々は、核保有国を恐れない。如何なる脅迫にも屈しない。我々の文化と民族と領土を守り抜く。泥棒には、死あるのみ。

 また、『逆関税』を五千%に上昇させます。』以上です。総統閣下。」

「では、私からの指示は、以上です。何か質問はありますか。」

 特になかったので、今回の会議は、これでお開きとなった。


 * * * 


「……次のニュースです。本日正午頃、同時多発デモが発生しました。

 場所は、ベルリン(ドイツ)、パリ(フランス)、ニース(フランス)、マドリード(スペイン)、リスボン(ポルトガル)、アムステルダム(オランダ)以上です。」


 * * * 


「私は、内政干渉が好きだ。たとえ国際法違反だと知っていてもな。

 ストライキが好きだ。デモが好きだ。内戦が好きだ。自国民が傷つかない事も好きだ。

 理由は様々あろう。

 勤め先の企業が、撤退して、失業した。

 原材料品を輸入に頼っていたら値上げされ経営が立ち行かなくなった。

 輸入品のコストプッシュインフレのせいで生活必需品を満足に購入できない。

 それらが、私の『予想シナリオ』通りに行われる事、感無量だ。

 そんな彼らを見ていると応援したくなる。

 もっとヤれ。

 もっと戦え。

 もっと喰らえ。

 現政権を方針変更させるまで、打倒するまで、滅ぼすまでヤれ。

 よって、私は施す。彼らに。

 食料を武器を情報を。

 何を誰を何処を。

 叩けばよい。攻撃すれはよい。ヤればよい。

 教えてやるさ。

 有償でな。」

 某少佐とも無関係に相違ない。


 * * * 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ