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閉明塞聡  作者: 大和八木
暗躍と手配
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椋路寺家の状況

例の会議のムービー後に帰宅した諒、繭、ねむは椋路寺家に戻り、さっそく会議に入る。

椋路寺家はこの前の内戦で半分以上が死んだ。今残っているのは諒の支持者と不死者がメインである。

会議に入る前に支持している人たち、彼らは開口一番に言った。

「我々が世界政府に呼び出されています。一体何が起こっているんですか」

諒はそれにこたえる。

「要するに、アンチグループが召喚したカミが暴走を始めたようだ」

会議室はかなりざわつく。

「カミというのは、大鑚成由紀夫のことか・・・」

「いや、あいつは鞦韆照夜淸にぶっ殺された」

「なに・・・?」


会議室がさらにざわつく。


「まあ落ち着け、我々はまだカミを潰す能力を持っている。少なくとも私にはね」

「カミを潰す能力・・・?」

議会は気になるようである。

「絶死関連の能力素よ。実際に神化したカムラの弟を超直死で消し去った」

また会議室がざわつく。

「カムラの弟を消し去った・・・・ということはそれで戦争になったと?」

繭はそこについて釈明する。

「あのー・・・、そこに関しては大鑚成由紀夫を召喚した瞬間に既定路線でした」

諒はその発言に驚いた。

「な!?それは聞いてないぞ?」

「でもカミと戦争ってなったら鞦韆一族とかが黙っていないですよ。さらに言えば照夜淸さん、ある程度私の思考回路を読み取るように・・・」

「ちょちょちょちょ、鳥渡まて。相手も精神を読み取るようになったってことは照夜淸も精神能力素を手に入れたってことか!?」

「う~ん、それはどうやって手に入れたかわからないけど、どこで集めたんだろう?」

するとねむが手をあげた。

「いろいろと調査した結果、照夜淸らは伊吹の脈窠洞窟で能力や能力素をあげてるみたいだね。今は照夜淸は120Q[J]、美沙樹や優希でも200Y[J]近くは手に入れてるみたいだね」

「120Q[J]か・・・」

諒は悩み込む。これを言ってしまえばこの前の体育の時も激しく爆発しそうな状況であった。いつの間にか抱えていたのか・・・。

「ふむ。となると、奴らと戦うことになると宇宙空間で戦うという話になるな」


会議室はさらにざわつく。


「宇宙空間で戦うとなると、あの作戦を進めるってことになるということですか」

「そう、ハルマゲドン作戦だ。奴らの居場所は宇宙の異次元空間であるという話は鞦韆照夜淸から聞いている。そのためにはハルマゲドン作戦を進めるしかない」

「しかしそれは早くても1年はかかります。それにその話を一人の経験談で進められるかどうかもわかりません」

「ふむ・・・」

確かに、ただ一人の少女の意見を世界政府が信用するかは謎である。それに宇宙空間で戦うというのは宇宙法に反する。ただだからと言って地球で戦うのはかなり危険な話である。

「まずは鞦韆一族から質問し、それを世界政府に嘆願書を出してみるって話からか。その間にハルマゲドン作戦を実行すると」

最終的にそのことで話は進んだ。

「というわけで、こういう方針で進むということか」


・世界政府に宇宙法の特別措置とし、宇宙空間で戦うことを嘆願する。

・ハルマゲドン作戦を決行し、カミの宇宙空間にある異次元概念に突入する。

・そこに全勢力を突入し、カミ軍団を撃破する。


このような方針で作戦を実行する。恐らく戦闘スタイルは


・神化したアヴェンジアンデッド軍団は絶死を用いる。

・繭や照夜淸は相互に爆発危険性があるのでまずは海鷂魚やカムラを狙う。

・それ以外の人たちに関しては神化したアヴェンジアンデッドを弱らせつつ、面で攻撃する。


「となると、まずは宇宙空間では宇宙放射線がある。宇宙放射線や無重力などに対抗できる措置をしてもらう」

「放射線や無重力か・・・」

早速頭を抱えている。放射線対策をしたのは今のところ繭とねむだけである。

繭が放射線対策をした経験から質問する。

「確かNaI(Tl)シンチレーターとか使ってましたね、それ等でなんか呪術を使ってたみたいですけど、宇宙放射線って例えばどんなものがあるんですか?」

「α線からX線まで全部だ」

「わあ、それは大変だね」

「まあ乗るやつらは皆その呪術を受けることになるな。時間がかかるからそれは両方の作戦中にしかできる機会はないな」


以上の形で会議は閉会した。

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