6人の人権と1人の人権
「これは・・・意図的に子宮破壊を使ったパンチだと思われる」
そうデジィアティーに言われたときは諒は衝撃で泣き崩れてしまった。
「急性腹膜炎と臓器破裂、出血性ショックとなるとさすがに飯匙倩様も動きます。さすがにこれは怒りが抑えられません」
そういうと、デジィアティーは特殊な施術を行った。出血と腹膜炎、臓器破裂の一部も回復・・・できなかった。
「ん、なぜかこれ以上力が足りませんな・・・、こんな、無力なこと・・・」
「とりあえずデジィアティーと新英健、ありがとうな」
「何もできなくて済まない」
「吾輩のせいでこんなとんでもないことになってしまった、申し訳ない」
とりあえず、デジィアティーと学校側にこのことを抗議することにした。なぜなら、救急車を呼ぶことを邪魔していたのだ。これは新英健が呼ばなければ救急車が来なかったのだ。
「あの状況でなぜ救急車を拒否するのですか!危うく死ぬところでしたよ」
教頭はいかつい顔でタバコを吸い、胡坐をかいていた。
「事の重大さをわかっていないのか!これは刑事事件になってもおかしくないですよ」
教頭はそのむかつく顔を持ち上げて言った。
「刑事事件・・・?そんなことをさせたら許さんぞ?」
「どういうことだ?」
諒もデジィアティーも怪訝な表情で教頭を見ていた。
「お前ならわかるだろ。優秀な6人を捕まえるか、1人をそのまま放置して死なせかけるか。お前なら当然後者をとるだろ。6人の優秀な人材を豚箱に送るわけにはいかん」
「その思考はさっぱりわからん。何だこの学校は」
「ふざけてるのはそっちの方だぞ。起訴できるものならやってみればどうだ?」
「その思考、あとで後悔することになるわよ」
「1人雑魚がいなくなろうがこの都市には関係ない。何も知らない小童はすっこんどれ!」
学校での話は破談となってしまった。とんでもないセリフだ。6人をとるのか。
諒はそのまま早退という形で家に帰った。
「そういうことでした、か・・・」
龍はその未来予知が失敗に終わったことをかなり悔やんでいた。
「やはり奴らがいじめに全体的に加担しているのは事実だったわね、その証拠がこれよ」
諒は6人1人案件の音声を流した。
「これは、ひどいですね。上申しましょうか?」
「お願いするわ。しばらくたったら出かけるわね」
「どこへ?」
「飯匙倩の家よ」
「飯匙倩・・・彼らも相当な実力者だと言われてますので気を付けてくださいね」
飯匙倩の家についた。
「なかなかの豪邸ね、しかも特殊な素材を使っているな」
ギイィィィィ
「あらいらっしゃい。初めてのお客様?名前は誰でしょうか」
「椋路寺諒です、よろしく」
入っていくと、すべての壁が本棚のエントランスである。上にはシャンデリアがあり、振り子のように不気味に揺れている。
「ちょっと待ってくださいね」
そういうと、凛はかなり奥の部屋に入っていった。そして彼がやってきた。
「私は飯匙倩、君が椋路寺諒か。この前は下手が申し訳ないことをした」
飯匙倩の能力を見てみようと能力を見ようとしたがやはりはじかれてしまった。やはり簡単に能力は教えてくれないかー。
「わての能力が知りたいのか?」
いきなり飯匙倩が尋ねた。
「え、そんな滅相も」
「まあ君くらいの実力なら君が能力を見ようとしたことはわかる」
「え、ええ・・・」
「わての能力は『ミッシングリンク』というものだ。説明するが長くなるな」
・・・・案の定長いうえに小難しい話が多く、眠くなったり足を動かして我慢した。
「まあ、そういう能力だ」
「なるほどさっぱりわからん」
そろそろ足が痛くなってきた。今日はいろんなところを行脚しているから・・・
「約束のものは持ってきたか?」
「持ってきたけど、何に使うつもり?」
飯匙倩は一つ本をサイコキネシスで持ってきた。
「この本が完成次第、世界はひっくり返ることになるだろう。それに必要なものだ。おそらく椋路寺家のところでも採取はされているだろう。見たことはあるか、この立体を」
その時見せたものはsp3混成軌道と形容したあるものだった。
「見たことはあるけどわからなかったわね」
「まあ無理はない」
帰ろうとしたときに飯匙倩がとあることを言った。
「最近、拷問殺人鬼が回っているようだ。特徴は存在がなくなる家を持っていること、武器に能力があって人にはないということだ。繭が狙われたときもあるかもしれない。健闘を祈る」




