守の交渉
彼ら守も黙っている状況ではなかった。
「そうですね、併しカムラのやつらも警戒するでしょう。我々としてやるべきことは・・・」
「しかし我々から交渉するにしても彼らも警戒しませんか?」
「何に?」
「そりゃー・・・あの人たちに」
守も人間との接触を試みようと模索していたが、訪問した矢先にAmitriptylineなり絶攻撃などされてはたまったものではない。
ドン!
「人間を恐れているようでは、お前らカムラに対抗できるのか?」
と杖を突いてフランシス・アンデルセンは言った。
「奴らに先に手を回される前にこちらにも刺客を送るべきだろう」
併し、それは飯匙倩の側でも行おうとしているのは事実ではあるが・・・
「まずはあの厄介な"球"を繰り出せる方から、何かしら送ろうか・・・」
・・・
・・・・・・
「能力素の不定形、ですか・・・」
悠は飯匙倩の能力について説明を受けていた。
<H「不定形といえば最近の繭もそうでしたっけ?」>
<B「あの時共闘する際に調べたら、88Q[J]ぐらいあったけど帰る際は80Q[J]まで下がってたわね。戦闘時に強化されるのかしら?」>
<H「なかなか高いですね・・・」>
飯匙倩の中では椋路寺繭の会合をしているようである。彼女は味方であるが、敵になれば脅威である。
「不定形というのは一部の能力素が量子的にあり得ないところに飛んでいたり、棄却されるステータスが多すぎるときに起こるものです。私は前者ですから、ステータスが見えずに0になるわけです」
「う~ん、わからないや・・・」
悠は机にあるクッキーを食べながら聞いていたが、理解できていないようである。
・・・
・・・・・・
「おかえり!なっち、諒さん、収穫はあったー?」
「う~ん、なんか別の攻撃技が出来たような・・・?」
如月ねむは二人が建物を留守にする際臨時でアンデッド部隊の尹を担当することになった。一応彼女自体不死者でもあるわけで。
「また変な手紙が届いてるな、ん~と、どれどれ?」
諒がその手紙を取り出して三人は読むことにした。
"地球の方々へ、大変失礼ながらにもこちらに刺客を送らせていただきたく存じあげる次第です。つきましては、朱鷺谷小瑠璃がそちらに伺いますので、カミ、または上についての様子なども報告させていただきます。彼女が来ても、決して攻撃などはお控えください。どうぞよろしくお願いします。 敬具"
「なんかよくわからない二人とは違ってても、変な感じですね」
「なんかやってきたらふっ飛ばせばいいんじゃない?」
「う~ん、いきなり吹っ飛ばすといっても敵じゃないやつを吹っ飛ばしたらそれはそれで問題では?」
「とりあえず飯匙倩のところ行きます?」
結局意見が纏らないまま、飯匙倩に問い合わせることにした。
「そんな手紙が来たんですか?」
「うん、朱鷺谷小瑠璃って誰なんですか?」
飯匙倩はある本を取り出し調べてから言った。
「現在では守に当たる、昔存在したセイントアタッカーですな」
「昔存在した、ってことは今は生きてないと?」
「まあ簡潔にいえばそういうことになる」
同席していた悠も、固唾を飲んで聞いていた。
「守が来るってことは、守も何か企んでいるってことですかね?」
「そういうことですな・・・そこの机の裏に隠れている二人も、なんかの企みで来たのでしょう?未来瑠、時慶」
二人が机の裏から飛び出して軽く悲鳴を上げた。
「ひえっ、せっかく防御ゆるゆるのねむってやつの服に忍び込んだのに、侵入したのばれてる!?」
「この・・・、この、ヘンターイ!!!」
ねむはアシッドウインドで二人を攻撃した
「ぎええぇ」
「まあまて、これで天の三者鼎談ができるってことだ。まさかの展開になりましたな」
絶をやって情報漏洩を防いだ案件は無駄になったのか?幻の銀侍について悠は尋ねた。
「幻の銀侍さんに関してはどうするんですか?」
「彼はね・・・参謀であって攻撃力が高いわけでもないですし・・・朱鷺谷小瑠璃は結構な戦闘タイプですよ」
「あたいらのところ、ろくな刺客が来ないな・・・」
諒・繭の方にはかなりの戦闘狂が来ているイメージなのに対し、飯匙倩の方には穏健な人が来ているようで。
・・・
・・・・・・
「・・・さて、ここが例のジタリスを抑えたというやばいやつのいる家」
朱鷺谷小瑠璃は現在誰もいない椋路寺家にいた。
「・・・ふむ、索敵--敵意の気配なし。いきなり入っても問題なかろう!」
魔法を使って鍵を開けて玄関をこじ開けた。
バン!! 「たのもー!」
・・・・・・・・・・・。
「え?誰もいない!?もう一回索敵を--やっぱりいない!?」
現在はアンデッド部隊は居ても目的の彼女三人は小瑠璃は見つけられなかった。




