カミの焦り
カミの側では片方は刺客をボコボコにされ、もう片方は情報ソースが「殺しに来る」と勘違いしており、相手が66Q[J]相手であり、焦りが出始めた。
「まずい・・・、このままでは、ここにバケモノが突っ込んでくるぞ」
「地球の人を刺激しすぎだろ向こうの刺客は!」
そして作戦に失敗した時慶と未来瑠。
「このままでは、突撃を食らって全滅か・・・もう片方も勝ち目がなかったと」
「ボツリヌス毒塗ったりしたのですが・・・」
「仕方ない、このままでは我々の存続がまずい。吾輩も何か仕掛けよう」
カムラは運命の干渉を始めた。
「「※ジタリス」を暴走させ、まずは生態系を破壊させようか・・・」
カムラは地球に手を向けて呪文を唱えた。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「ん?」
地球にいる繭は、運命が動いたことを察知した。
「どうした?まゆっち」
「運命が変えられた気がします。"見栄えよーアカシックレコードー"」
久しぶりにプラネタリウムみたいな背景を見た気がする。これは抗争で見た時と同じである。
「まゆっち、なんかわかるところはある?」
「ん~、・・・! ジタリスが暴走するみたいです。これは早く飯匙倩さんに連絡しなければ!」
「確かに暴走すると厄介だな。偵察隊のアンデッドを派遣する!」
「これは、まずい状況だな・・・」
・・・・・
ppppppp
「ん?飯匙倩さん、スマホが鳴っていますよ」
凛がスマホが鳴っていることを知らせる。
「どれどれ? もしもし、ん?何?事実か? ・・・まじか・・・、仕方ない」
そして飯匙倩がとんでもないことを言った。
「4災のジタリスに干渉した者がいます」
「ジタリスに、干渉・・・?」
照夜淸はジタリスのことを知らないようである。
「ジタリスは南極にいるケルベロスです。人間は襲わないですが生態系の恐れのために4災として警戒されていますね」
「あー、4災で目立たないやつ」
「あんま油断できない怪物なんですよ?」
飯匙倩は通話会議室に入り、緊急会議を始めるとした。
「何々?何が起こってるの?」
照夜淸は何が起こってるかわからない。
「ジタリスに誰かが干渉して性格を変えさせたとか」
「それやばいんじゃ?」
「結構深刻な問題ですね・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ギャオオオオオオオオオオオン!!!!
「わあ、いきなり暴れ始めたぞ!」
「鎮静剤を撃て!」
「こんなやつに鎮静剤が効くかよ!」
南極では4災ことジタリスが暴れ回っていた。
「南極に入るのがなかなか大変だなんてな!あたしにも不死者属性が欲しい位だわ」
「貴方が死んだら私も消えちゃうからやめて・・・」
現地に着いた諒と繭は南極の昭和基地からモーソン基地に向かっていた。一方、飯匙倩の方も独自の手続きを経てドームふじ基地についた。
「被害はどうなっている」
「マラジョージナヤ基地を襲撃後、モーソン基地に向かっています!」
「ちっ、ドームふじ基地の方には来てなかったのか」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
一方それを見ているカミだが、あまりこの暴走の対応によろしくない反応であった。
「どうしました?カムラ殿」
「・・・おかしい」
「へ?」
「飯匙倩らをドームふじ基地に誘導できたとはいえ、なぜ奴ら二人は昭和基地からモーソン基地に向かっているのか・・・」
「そういえば妙ですね。どちらに向かうかわからないはずなのに」
少しカムラは考えていた。
「そういえば時慶と未来瑠を襲ったとかいったやつはどっちなんだ?」
カムラが未来瑠に尋ねる。
「なんか普通の体型だった。でもこんな色白ではなかったような・・・でも胸は馬鹿みたいにでかくないよ?」
「ほう・・・そうか」
カムラは繭に対して完全謁見を使おうとした。
「そなたの力、見せてもらおう!・・・・・ぐっ!」
完全謁見をした瞬間カムラは目をおさえ始めた。
「どうしたんですか!なんか怪我でもしたのですか!?」
「な、何でもない・・・!なんかに劈かれたような気がした」
「か、カムラ殿でも見れない・・・!」
天界はカムラの動きによって騒然としていた。
守の方でも大変なことになっていた。
「なぜいきなり二人は争い始めたんだ?」
「どうやら大鑚成由紀夫が人間に殺られたそうなので」
「人間に!?」
守の方も驚きを隠せない。
「我々が仲裁しなければならないのに、なぜ情報が遅れたのだ?」
「それは・・・」
「とにかくカミの行動を制御しなければ!」
※ジタリスは南極物語のジロ+タロ+リキに複数形のsを付けたのが名前の由来となっているケルベロスで、普段は人懐っこい性格をしていますが、生物界ではすべての生物を捕食することから4災の一つとなっています。




