未来瑠と時慶と悠たち
諒がコーヒーを飲みながら事務をやっていると、いきなり戸籍謄本は動き出し、三人の名前が刻まれた。
「ん?」
諒は戸籍謄本を取り、新しく書かれた人を見てみた。
「・・・、海鷂魚 未来瑠、嘉村 時慶、泉紳井戸 悠とな?」
「だれ?その三人?」
繭は詮索するような目でその三人の名前を見る。
「まあ、他の県からの引っ越しだろう。しかも同じ年で再来月には同じ高校に来るようだ」
「へぇ~」
繭は少し不安そうな声をあげる。
「未来瑠と時慶は家も近いし、あいさつ回りに来るだろ。そのときにある程度能力素は盗み見るか・・・」
そうして再び事務に戻った諒と宿題を始めた繭だったが、それを双眼鏡で覗いていた二人がいた。カミの送り出した未来瑠と時慶である。
「奴がヴォルクスや大鑚成由紀夫を倒した人?」
「いや、ヴォルクスも由紀夫も倒してないけど一応監視しとけと言われたからさ」
茂みに隠れながら二人はぼそぼそとしゃべる。
「まあ、とりあえずはアニキに言われたとおりに二人の能力を見抜いてやるぜ・・・。いくぞ! -完全謁見-」
・・・
・・・・・
・・・・・・・
「何重にもフィルターが仕掛けられて厄介だったぜ、過去に誰かに見抜きされたのか?」
「そういえば中学時代にそんなことあったとかなかったとか言ってませんでした? (※UCJDO ep4参照)」
「そして能力素は・・・11.4Y[J]!?こいつ人間かよ・・・!?」
「あの"おっぱいの法則"は成り立っているんでしょうか・・・?」
すると何か天から声が聞こえてきた
- お 前 を 見 て い る -
「!?」
「うわっ、何、なに?・・・怖いんだけど?」
二人は驚いた様子を隠せない。
「なんかあたしの能力素を見てくる新人二人がいたから威してやった」
諒は2杯目のコーヒーを飲みつつ事務をしていた。
「なになに?じゃあ、私のも見てくるのかな?」
「繭っちの壁は破られないでしょ、さすがに」
「ふふふ~ん、それは向こうがやってきたお楽しみ♪」
「なんでみられる前提なんだよ・・・」
そんなことも知らずに未来瑠と時慶は今度は繭に標準を合わせる。
「なんか怖かったけど次のなんか貧弱ルンルンの少女を見てやるか、行くぞ! -完全謁見-」
・・・
・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・
ナ ニ ヲ ミ テ イ ル ?
「!?」
時慶は知らないところにいつの間にか移動したのか、目玉がたくさんある座敷牢の中にいた。
「な、なんだよここ!未来瑠!いたら返事をして」
帰 サ ナ イ 帰 サ ナ イ ・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
キ サ マ ノ ツ ミ ト バ ツ ヲ カ ゾ エ ロ
「おい、ふざけたことをしたら吹っ飛ばすぞ!」
目玉がくりくり動きながら、触手が時慶に当たる。
「火炎弾!」
時慶は火炎弾で反撃するも、触手はどんどん現れてきた。
「くそが、キリがねぇ!」
そのまま抵抗するも地面に引きずり込まれていく。
「ぐっ・・・だれか、誰か助けて呉れぇ・・・」
・・・さ・ん
・・・・さん!
・・・・・・時慶さん!
「はっ!?」
いつのまにか茂みの中に戻っていた。
「一体何があったの?」
「なんか覗いた瞬間トラップみたいな・・・いや、あれは・・・とても形容しがたいけど覗いた相手を呪うようなそんなトラップみたいな・・・ああ、わからない。能力素もわからなかったよ」
「仕方ないから今度はわっちが完全謁見で見てみる」
「やめとけ・・・!」
時慶は震えた声で言った。
「え、そんなにヤバいの・・・」
未来瑠は怖くなって見るのをやめた。
一方もう片方の上から送られてきた泉紳井戸 悠は一人暮らしに不安を持っていた。
「なんか隣はデカい豪邸だし、見る限りイージスアショアみたいな兵器も平気であるし、怖い・・・」
とりあえず、隣の豪邸に挨拶に行けば、何とかなるかもしれない。
悠はベルを鳴らした。
ジー・・・「はい、どちら様でしょうか?」
「あの~、隣に引っ越してきた泉紳井戸 悠です」
「え、泉紳井戸? とりあえず、どうぞ」
すると豪邸の前の剣山が降りて仕掛けが解除された。
・・・広い。ここに鞦韆一族とかいるんだろうか。
そして庭を抜けて入口に立った。ノックしてドアを開ける。
「あの・・・、すみません」
中は大量の本と上にはでかいシャンデリア、豪華な机やいすなどが並んでいる。
タッタッタと誰かが走ってきた。
「はあはあ、すみません。今鞦韆照夜淸さんも飯匙倩さんもいないけどとりあえず話は聞くよ」
現れたのは希拳螺凛であった。早速ではあるが、悠は能力素を見てみることにした。
「ちょっと失礼します」
「え?」
「-完全謁見-」
・・・
・・・・・
・・・・・・・
再生能力SSS+、分析能力SS+、能力素880Z[J]、能力名:ミッシングリンク、戦闘能力指数:SS,SS,SS
「・・・(なかなか強い数値だな)」
「あの、うちの能力を見て何になるんです?」
「あ、そうしろと言われてるから・・・」
「そうなんですね、一応言っておかないと・・・、でもここにいる人ではなく元神威市にいる二人は迂闊に見ない方がいいよ?」
「そうなんですね」
そうして机に座り、ある程度雑談をしたら、飯匙倩が帰ってきた。
「ただいま・・・、彼女は誰ですか?」
飯匙倩は少し疲れた様子で話す。
「ん、もしかして泉紳井戸 李津華の妹ですか。そう、刺客としてきたわけですね」
「いや、攻撃するために来たわけでは・・・!」
悠は必死に弁明する。
「まあ照夜淸が来たら、話をしますか」
「そういえばもう夕食の時間ね」
悠は夕食をごちそうしてもらうことになった。
夕食後、ついに鞦韆一族が帰ってきた。
「ただいまー!」
照夜淸は燥ぎながらエントランスを走っていた。
「今日はお客さんがいるぞ」
飯匙倩は悠を紹介した。
「ほーう、監視ですか。でもそれだともう片方の「カミ」も黙ってないだろ?」
「確かに監視の刺客は送っているはずです」
「あいつら、諒と繭に喧嘩売ったらぶっ殺されること知らないな・・・」
「え?大鑚成由紀夫を倒したのは貴方では?」
「いやいや、俺らはまだまだ弱い方やぞ。向こうは手も足も出ないバケモノがいるから」
「そんなにヤバい人がいるんですか」
「ああ・・・一回戦ったことがあるけどな」
照夜淸は繭のことをある程度話した。アヴェンジアンデッド・人間モード搭載、能力素がQ越えで不安定。能力名はディスティニーイグシステンスなど。
「それ、言って良いんですか・・・」
「そもそも大鑚成由紀夫は俺に負けたけど俺は繭に指一本触れられないんだよ。それぐらい強大だ」
「ふぁ~」
悠は驚きを隠せない。
三人はそれぞれ帰宅した
カミの刺客である二人は不安で、上の刺客は興味で夜も眠れなかった。
ちなみに「おっぱいの法則」はUCJDOを書き上げる時代から構想にはあった没設定で、古い時代に廃れたという設定ですが彼ら二人はかなり古い人間なのでまだ信用しているようです。
ちなみに設定ですが、この時点で椋路寺 繭(時には椎奈 繭となるようです)の能力素は77Q[クエタ][J]以上で厳密な設定がなされていない不安定な能力素になっています。




