眼帯の正体
・とある病院・
「ま、まさか、あの『デジィアティー』先生がやってくるのか!?」
「ほんとか!?それはとんでもない情報だ」
「藪病院といわれた病院に革命が走るぞ!」
「というわけでデジィアティー先生を呼んできましたよ諒閣下」
「勝手に何してるんだよ龍」
デジィアティー先生は弱冠にしてバーンズ医学校を飛び級で卒業。最強の凄腕を持つ医者である。こんな医者を辺鄙なところに呼んだ理由は何かあるのだろうか。
「龍は繭が大けがすると思っているわけ?させないよ!」
「残念ながらそれはかなわない・・・だが、最強の人材を呼ぶことで最強の反撃を生むことになる」
「意味わからん」
・・・とあることを思い出した。気になったからデジィアティーに診てもらうのもありかもしれない。
「そういえば繭はいつも眼帯をしているんだよね」
「そうなんですか?」
「だからそれが大きなけがだったら彼に治してもらおうと思って・・・。」
繭はこの前の案件でそれなりに心を開いてきたようだ。もしかしたら・・・って感じもするが・・・、眼帯を外してほしいということを頼んでみた。
「・・・!? 眼帯を・・・?」
「うん、いつもやってるから今度いい医者に治療してもらって」
繭は少し暗い表情を見せて言った。
「・・・呪われるよ・・・」
? 呪われる、ということはけがをしているわけではないのか。しかしあたしにはすさまじい呪いが感じるわけではなかった。
「だいじょうぶ、大丈夫だから・・・」
ゆっくり抱き着いて背中を撫でて落ち着かせ、繭の興奮を抑えた。
「う、うん・・・じゃあ、取る・・・」
繭がその眼帯を取り外した。
・・・・・・・・
美しい。とても綺麗で形容しがたい紫色の目である。目の色をたまに見ていくと片方の目はたまに変わることがあるのだが、こっちの目は変わるのか。
「き、綺麗・・・、そっちの目の色って変わったりするの?」
「・・・いや、かわんない。ただ、見せたらその人は呪われるって」
呪われる、ふん、いい度胸じゃないか。
「結局目の色はどうだったのですか?」
「すっごい綺麗な紫色だった」
「紫色・・・?違う・・・?」
少し龍が悩んでいたことから諒は少し不安になった。
「いや、しばらくは何もないでしょう。しかし彼女に起こることに対して警戒してくださいね」
龍の能力はしばらく先の彼らの未来がどうなるかを見る能力である。デジィアティーを呼んだこと、今回の案件ではなかったことらしいから今後も警戒していきたい。
一方飯匙倩の方では繭と諒の関係について調べていた。
「今のところデータがないですね」
新英健、神威市にいる、諒にとってはいわば諜報隊である。彼女に関しては諒が繭の呪いの眼帯を見たことが知らされた。
「呪いの眼帯を、見た?」
「今は何も起こってないようですが」
「まあとりあえず今度奴と接触を図ってくれ」
「わかりました」
新英健にとって接触することがあまりいいことではないことはわかっていた。その予感が当たってしまっては。