X-1
「よし、作戦は大方決まったな。まずはG-0までの道を開けて全員を救出するのだ。あたいは医務室の救助に行くよ」
「わかったぜ、お互い死なないようにな!」
諒と照夜淸らは別れた。諒と繭はX-2からX-1にいき、壁際の方を伝って医務室に向かった。
すると突然変な生物を連れた武装集団が現れた。
「この裏切者め、ここは通さんぞ。ルガンサス、こいつらをやれ」
ただのアンデッドに名前を付けているようだ。まあせいぜいアビリティアンデッドだろう。
「還魂返し!」
ぐはぁ!といいながらルガンサスは消えていった。何かよくわかっていないのか武装した集団はおどおどしている。
「殺れ」
繭は指のピアノ線を使い武装集団をミンチにしていく。
「ここが医務室だな」
医務室のドアを開けた。
「大丈夫か?」
端っこで震えていたデジィアティとゆかりがいた。
「いきなり武装した集団が襲ってきて・・・薬剤を奪っていきました・・・!」
「何の薬剤だ?」
「簡素な復活の薬ですが・・・」
ということは復活薬は全滅か。まあ復活薬を使っても還魂返しを使ってしまったら終わりである。
還魂返しは、アヴェンジアンデッドを除いたアンデッド系列に効く魔法で、これを使うと還魂の術式が無効になる。最も、繭に還魂返しは効かないがな。
「とりあえずわかったよ。お前らもそろそろ逃げなさい」
「分かりました」
そういうと医務室を後にした。
そしてX-1からX-2へ歩いていると弟に出会った。
「おい弟、今どうなってるのかわからないのか。この状況は大人の事情だからとっととG-0に行って帰りなさい」
「・・・」
弟は黙っていた。
「おい弟・・・?」
弟は小刻みに震えていた。そして盛大な魔力を放ち始めた。
「諒ちゃん、なんか変だよ。まるでクリーチャーだよ!?」




