夢の跡と紫目の秘密
「おまえ・・・左目の呪いを後悔するんじゃないぞ・・・」
最後に黒い繭は意味深なことを言って消えていった。
「左目・・・?」
そうすると彼女たちは夢から覚めた。
覚めた彼女らは、繭の左目に注目が集まった。紫の目・・・。
「紫眼・・・。まさかな、お前が、くくく」
照夜淸や美沙樹の様子がおかしい。
「何笑っているのよ。説明しなさいよあなたたち」
「何って簡単な話だ。紫目は鞦韆一族の称号。つまり繭、お前は鞦韆一族の一人なのだ」
!!!
「さて繭・・・いや、鞦韆百合よ。我々とともに戦っていこうではないか?」
照夜淸が執拗に誘ってきた。しかし、百合こと繭は乗り気ではないようだった。
「そんなこと言われても今は諒眷属の不死者だし、何もできないよ?」
・・・・・・・
照夜淸は興奮でいろんなことをすっぽかしていた。繭が諒の眷属であること。不死者であること。いざとなれば核攻撃も行えることも。
「あ、ああ・・・そうだったな。百合はまだ彼女の隷属・・・でもいつかは」
「それ以前に紫目について教えなさいよ。繭、あなたも「呪われる」ってあの時言ったでしょ?」
諒は大声で叫んだ。諒や飯匙倩は話についていけていない。
「さすがに私も紫目が鞦韆一族の称号と尚早に決めるのはいかがかと」
繭は諒に抱き着いて言った。
「呪われるって、単純に命を狙われるって意味で言ったの・・・」
まあ実際に命を狙われましたしな。いきなり襲ってきて殺そうとしたのはやつだもの。
「まああとは俺が説明してやるよ」
照夜淸が胸をあげながら言った。
「でもいいんですか?これって結構重要な話ですし」
「いいだろ。もう俺たちで争うことはしばらくない。それに取り返すなら、相当先の話になるぜ」
美沙樹の不安げな質問に照夜淸が返した。
・・・・紫目の法則、紫目は赤と青が組み合わされた目をしているのが一般的だが、鞦韆一族には最初から紫の目の色の染色体が存在する。その染色体は黒目よりも強く、鞦韆一族は必ずと言っていいほど紫の目を保有する。ただ、片目だけ紫の目であるオッドアイの人では紫の目は失色する。つまり、紫目であることは鞦韆一族の血を引いてることと同義である・・・
「そ、そんなことが・・・まゆっち、今後はどうしていくつもりなんだ?」
「私は諒ちゃんについていくと決めているから、絶対に・・・」
諒はひどく動揺している。
「まあ何度も言うように俺らは"しばらくは"繭を奪おうとは思ってないよ。繭の気持ちも固いし、今奪っても殺されるのが落ちか」
飯匙倩も凛とベルチャーに聞いた。
「ということはお前らも鞦韆一族なのか・・・?」
「はいそうです♪落ちこぼれだけどね」
「私も落ちこぼれだけど・・・って言わせるなよ」
""椋路寺一族と鞦韆一族は戦争の仲である。昔、新たに妊娠した鞦韆一族の親を奇襲し、赤子はどこかに捨てた。というのが最後の攻撃である。しかしその赤子はいまだに見つかっていないという・・・。""
「こんなことが囁かれてましたね」
「ああ、その赤子がまさかここにいたとはね」
飯匙倩もこの一件には驚きである。




