繭の世界
コツコツコツ
「誰か来るぞ!」
謎の人間は弟の裕を隠して銃を構えた。
ギイイィィ
バァン!
ドアが開いた瞬間その男は銃撃した。
「やはり過激派か。殺し損ねたのが残念ね」
諒はその男の弾丸を跳ね返し、足に命中させた。
「貴様!何しに来た!」
「まゆっちを返してもらう」
「それはできない」
「なら実力でも返してもらうわよ」
いつの間にか繭は諒の肩に担がれて持っていかれた。
「まて貴様!」
バタン!
ドアは外側から鍵がかかってしまった。
「おいどうなってるんだよこの野郎!」
飯匙倩の豪邸に戻った諒と連れてこられた繭。
「繭の様子を見ると、何かの襲撃にあってるようですね」
「ええ・・・」
繭は現在「多重人格状態」であるらしい。現在"弱い方の"繭を倒すためにいろいろ実験をやらせたようだ。
「さて、まゆっちの実際の中に入るわよ・・・」
飯匙倩、凛、照夜淸、美沙樹、優希、諒、繭は同じベッドに横向きになって寝た。
「では・・・
"アジリメント"
」
先ほどの7人は真っ白な世界の中に入っていた。ここが繭の精神世界・・・。
「さっきいじめたのは君たちなの!?許さないよ!」
繭が突如現れた。いきなりの対面と、見分けのつきにくさから6人はどっちの繭かわからない。
「黒い繭ね」と諒は言う。
「あら?諒ちゃんじゃない?あなたがここに来るなんてさすがのことが起こったみたいね・・・って誰を連れてきてるの?」
黒い繭は凛、照夜淸、美沙樹、優希の侵入に気に入ってない。
「簡単なことよ。あなたには死んでもらう」
「!!?」
黒い繭は驚いたような様子だった。だが黒い繭は頬を叩いて普通の精神を取り戻そうとした。
「なぜ?私は諒さんと一緒に暮らしたいだけなのに!」
「あたしは本音を聞きに来たのよ。あなたの本音は真っ赤なウソ、本当は嘘で固めたものじゃないの?」
論争を続けているともう一人の繭がやってきた。
「やめて・・・やめて!」
幼げで、精神がまだ未熟なように感じる。どうやら彼女が白い繭のようだ。
「ああもうめんどくさい。こいつじゃすぐに自殺しか考えない。自殺企図も自殺の原因もこいつの精神が原因だ」
黒い繭はめんどくさそうに「叱叱」と追い払うような手招きを示した。ただ、白い繭は残り続けてこう言った。
「ごめんなさい。私のせいでみんな傷ついて、諒ちゃんにはひどいことをしちゃって・・・でも諒ちゃんのことが大好きだから」
「うるさい。お前では諒ちゃんを守ることはできない。いい加減あきらめて眠りな」
すると黒い繭はボーガンを向けて言った。
「お前は何もできない。デカぶつを積んでも私を殺せない」
困った、対案が何もない。諒は互いのセリフを困りつつ聞いていた。
繭の論争に何もできない状態だったが照夜淸と美沙樹は聞いた。
「お前が死んだときはどっちの気持ちが強かったんだ?」
「え!」
黒い繭は混乱した。
「!?」
諒も驚いた。かなり特殊な切り口だ。彼女が死ぬ直前、口を小さくすぼめ、一生懸命あげようとしたという過去がある。もしかして、まゆっち、あなたは・・・。
「グハッ!」
黒い繭の首にボーガンの弓が刺さっていた。
「お、おまぇ・・・これから先誰がまもってくれると・・・」
白い繭は左手に付属したボーガンで黒い繭を打ち抜いていた。




