圧倒、そして突然の仲間?
「さて、誰から殺してやりますか・・・」
繭は圧倒的な威圧を放っている。その威圧感で人質の6人は体調不良を起こしている。
「そんな"貧弱"な能力素で、私に今までひどいことをしてたんだ・・・ふふ」
周りは黙った鞦韆一族、吐いたりうずくまったりする人質と椋路寺一族の怒号が聞こえる。
パタタタタタタタ・・・・
椋路寺龍が呼んだヘリコプターだ。救助用とは言われていたが、一応攻撃することも可能だ。
繭はそのヘリコプターに目を付けた。
「まずはこれから始めるか」
繭は飛行機を操り始めた。中にいる操縦士は追い出され。落ちてけがをしてしまった。
「まずはこれでハチの巣だ!死刑執行!」
ズドドドドドドドドドドドド
鞦韆一族らは人質も一緒に大量に連射される弾丸を切ったりバリアを貼ったりで必死に耐えていた。
「くっ、いきなり骨のある攻撃だな・・・」
<どうする、ヘリをどかす際少しスキができるだろう>
<銃剣を投げればいいのか?>
<そして俺が突き刺してやる>
美沙樹は銃剣を構え、6本一気に投げた。と同時に照夜淸も繭に向かっていった。
「よし、この炎帝剣で突き刺してやらぁ!」
しかし繭は何もせずそのまま銃剣の攻撃を受けた。
「なん・・・だと・・・?」
照夜淸はそのまま顔面をぶん殴られて大きく吹っ飛ばされた。
「だ、大丈夫!?」
繭は銃剣を抜きながらこう言った。
「そんな小細工で、勝てると思っているのか。かわいいなぁ」
「腕骨折、左足複雑骨折、腹痛、頭痛・・・しかし、守らなければならないものがあるんでねぇ!」
照夜淸はもうボロボロだ、一発殴られただけでもここまでの大ダメージが・・・・
「遊びは終わりだ、Austrlptks!」
「ひぃぃ!」
一生懸命優希のバリアで守るも、ここで緊急事態が発生した。美沙樹はとんでもないことを言った。
「このアウストラロピテクス、これ、核攻撃です・・・」
「はっ!」
いじめっ子6人は放射線の影響で嘔吐や腹痛、鼻血などが出始めていた。
「重い放射線障害です。優希さん、早く治療を」
「どうやって治療すればいいの?」
<「こうやって治療すればいいんです」>
美沙樹から得た知識を使って優希は6人の処置を始めた。あと残るのは美沙樹だけ。
「まずはヘリを破壊して・・・」
ありったけの力でぶん投げた槍でヘリは墜落した。
「ヒュー」
称賛なのか皮肉なのかわからないが口笛を吹いて余裕な態度だ。
「じゃあ君の力を見せてもらおうかな!」
繭が近くまで迫ってきた。
「連続、核分裂殴打!」
美沙樹自身、皮膚から核の耐性があるので効くわけではないがパンチをはじいただけでも大きく押されていた。
「この程度か・・・ならばこの距離でアウストラロピテクスを撃てばどうなるかな・・・?ククク」
「なめられたものね」
剣を出して切り返そうにも簡単によけられてしまった。が、間合いは少し開いた。
「アウストラロピテクス!」
「ちぃっ」
美沙樹は照夜淸とガードするのに必死だ。
「こんなもので手が出なくなるとはな、照夜淸と美沙樹は死んでもらおう」
「ううぅ」
彼女が何をしてくるかわからない。黒い羽を広げ真ん中に立って手に光をためて放った。
「ガンマ線バースト!!」
ガシャン!ガシャン!
その時、2人が突然侵入し、ガンマ線バーストを防御したのだ。
「ん、何ものなの。お前たち・・・」
ごそごそ、バッ
一人は凛であった。凜は急いで照夜淸のところへ行き、処置を行った。
「大けがじゃない!私たちが来なかったらどうしたのよ!」
「へっ、街が壊されてたんじゃないのか?6人も俺らも死んで」
「6人?」
優希が6人の保護をしているところを見ていた。
「こっちも大変じゃない!」
もう一人は、晒しにすごい軽装の少女、いったい誰?
「あなたは一体?」
「ベルチャーよ。飯匙倩の体を借りたわ。一体どういう状況か、説明してくれる?」
照夜淸、美沙樹、優希はあらましを説明した。
「なるほど、アビリティアンデッドじゃなくアヴェンジアンデッドな上、脳天撃っても死なないし恐ろしい攻撃も連発してくると・・・」
・・・・・・・・・・
「繭、次の相手はこの私、ベルチャーが相手するわ」
「ほう、どのくらい強いか基本テストー!」
繭は透明なピアノ線攻撃を放ってきた。
「残念ながらすべて見えるわね」
彼女はピアノ線をつかみ、腕にぐるぐる巻きにすると繭を力づくで地面に突き落とした。
「ふん、アウストラロピテクス!」
ベルチャーは出したこん棒でアウストラロピテクスの玉を別の壁へ弾き飛ばして破壊した。
「ほう・・・やるねぇ・・・でもそっちも攻撃しないと何もわからないわね」
ベルチャーは少し他人と相談したのちに銃剣を一気に20本はなった。
「半端ねぇ・・・」
照夜淸や美沙樹は黙ってみることしかできなかった。
「よし」
ベルチャーは何か手がかりをつかんだようだ。
「手応えあった?」
「銃剣の一本が心臓に刺さったわ」
「おお!」
・・・・・・・・・・・
繭は肘を曲げ防御しつつも斜めから刺されたものには対処できてなかったのだ。だが
「きいたわ、すこしだけ・・・」
ガシャン!
20本の銃剣が全部抜かれてしまった。
「ぬう・・・、さすがの災厄、これは厄介ね・・・」
「災厄、だと?」
「まったく、諒から何も聞き出さず攻撃するからこうなる。今の繭は、病院の死者の怨念をまとった災厄なのよ」
「死者の怨念・・・!」
元々の「アウストラロピテクス」のスペルは原作では「Austrlopitks」ですが、ルビの文字制限に引っかかってしまい出来ませんでした。




