繭は2度死ぬ?
パン
発砲音がした。繭が脳天を撃たれて倒れてしまった。
「ま、まゆっち!しまった!」
イグシステンスの能力がうつろになっていたので優希のピストルに気が付かなかった。
「くそ、もうだめだ、おしまいか・・・。」
「・・・よくもまあここまでやってくれたものよ」
優希は再び発砲する。
「ぐぅっ!」
撃った弾は胸に当たった。おっぱいのおかげで肺まではいかなかったが。
照夜淸が復活した。彼女こんなことを聞いた。
「なぜおまえがよみがえらせたのが繭なのか気になるな」
「そ、それは・・・彼女が好きだったから。一緒にいたかったのよ!何が悪いの!」
「・・・、まあいい、4災よりはましか。だがだいぶ痛い目に遭った分お前も消えてもらう」
「・・・もうどうにもならないの・・・」
諒はただうなだれるしかなかった。終わった、全部。何もかも。
「う~ん、そうだな、早紀。ちょっとこい」
「え、ええ!?」
照夜淸は彼女に拳銃を渡してこう言った。
「諒を撃ち殺せ。心臓は難しいから頭でよい」
「いやだよそんなの!」
「死にたいか?」
「・・・!」
早紀は自分が人質にされていたのをやっと悟った。早紀は拳銃を手に持ち諒の頭に向ける。
・・・手が震えている。これでは確実に脳には当たらない。そう願いながら。
「・・・ごめんなさいぃぃ!」
パン
諒は撃たれて仰向けになって倒れた。
「・・・終わったな」
一族3人は階段を降りるよう6人に指示した。
「これで門戸も開くだろ、帰れるんだよ。よかったなぁ」
6人のいじめっ子は何も言わずに降りていった。
・・・重たい。息苦しい。内臓がうっ血し始めてる・・・
諒は弾が当たる瞬間に念動力で軌道をずらし、一部の脳のダメージで済んだ。だが仰向け状態は諒には非常に厳しい。彼女のおっぱいの事情はそれだけ深刻である。
ゴソゴソ、ゴソゴソ
諒は意識がなくなっていくうちに、誰かが近づいてきた。
誰だろう?自分には力が入らないからわからないが、痛烈な叫び声でこういったのを聞いた。
ー絶対に、全員、許さないんだからアァ!!-
一方そのころ飯匙倩の家では
「奴の本領とやらが発揮されたようだな」
飯匙倩は外の景色を見ながら言った。
外の空は黒から謎の紫色に変化していった。
「う~ん、これはまずいのかしら?」
「ちょっと聞いてみるか」
<H「繭が取り残されて諒が死んだ今、最悪の事態です」>
<B「・・・。」>
<M「おっかなバケモンがついに発動か、俺かベルチャーが体を借りんと何もできねーな」>
<ナ「この魔力のでかさは感じたことないデス?4災よりも強そうデス??」>
<I「これは少し考え物だのう・・・行ったほうがよかろうかと」>
<ナ「しかし誰がいくデス?マンバ様もエラブちゃんも真っ向勝負は難しそうデス」>
<B「私しかないじゃない・・・」>
<H「ならばベルチャー、行ってくれるか?俺ら6人はサポートに回るしかないか」>
<B「・・・私も確証はできない」>
<H「わかってる」>




