アヴェンジアンデットの儀
「また来たわね、甲南病院」
「今回の調子はいかがですか諒閣下」
「万全を期したわ」
ゆっくり病院に入っていくと、誰かの気配を察知した。
「誰だ!」
「うわぁああぁ!?ごめんなさい!」
誰かと思ったら例のいじめっ子の早紀だった。
「何ここにいるの、あんまり遊びで来るところじゃないわよ」
「教頭先生がね、諒さんが繭さんをよみがえらせるって聞いたから見たかったの」
あ?かなり頭にくる話であった。
「あれは見世物じゃねえんだ。早く帰れ!いいな?」
「でも、謝りたいかr」
「黙って帰れ。ここが戦場になる可能性を今秘めている。その時お前ら生きて帰れると思うなよ?」
「ひ、ひいぃぃ」
いじめっ子とはいえ、照夜淸と美沙樹に遭っては何されるかわからない、被害者は減ったほうがいい。
しばらく歩いて繭の霊安室についた。
「さあ、始めよう・・・」
「閣下、私も見届けさせていただきます!」
すうぅ
ー幾たびの難を超え、触れ合ってきた唯一無二の幼い少女よー
ーこの術を持って汝のもとに呼ばれたしー
ーすべての悪の連鎖をここでもって少女にてすべて打破せよ!アレージオ!!!-
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・バン!バン!バン!
「・・・つっ・・・!」
諒は扉の外に吹っ飛んでしまった。術が強すぎたか!?
「おい龍、どこにいる。いたら早く返事をしろ! ん、だれだっ!」
周りはゾンビの群れが現れてきた。
「な、なんだこれは!くそったれ、失敗したというのか!?」
一方いじめっ子の方達は出口がわからなくなっていた。
「どうしよう、早く帰らなきゃ・・・っ!」
髪の毛の側面に鋭利な刃物が飛んできた。
「だだだ誰ですか!?」
「おいおい人違いじゃねーか。てゆーかあんたは誰?」
照夜淸ら3人に出会ってしまった。
「私は早紀、神威中学でいろいろひどいことしちゃって、繭さんに謝りに来たの・・・」
「あぁ?んなもんバケモンになるやつに通用しねえからとっとと帰れ」
「でも・・・」
「わかったら早く帰りな。そのバケモンを駆逐しに来たわけだあたいらは」
「化け物になるって、どういう・・・
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・バン!バン!バン!
激しい揺れと地面から出てきたゾンビにいじめっ子6人は腰が抜けてしまった。
「ちぃ、最悪だ・・・お前ら、しばらく帰れねえぞ」
「えええぇ!?」
「姉貴はこいつらの面倒を見ろ、私ら二人は駆除しに行く」
「最悪の状況、把握。諒を殺せば、何とかなる」
「え、諒さんを殺すの!?そんなのだめだよ!」
「はぁ、まるで危機感がねえな。このゾンビらを見ろ。これでのこのこ2人か帰してくれるわけねえじゃん」
「うぅ・・ぐすん」




