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隊列  作者: 晴嵐
1/1

序論

人間は元来、生まれながらにして完成している。


世間一般では、人間は不完全な、何も知らない赤ん坊として生まれ、

社会に生きる中で徐々に完成し、社会に適応するものとされている。

かくいう私も、そのように思っていた。

しかし実際は違った。世間の言う普通や、手本、理想によって人は朽ちる。

社会の言う目標は、人を不完全な状態へと導く。その目標に向かい人々は朽ちながら進んでいく。

疲労し、擦り減り、削られながら進んでいく。そしてその負荷が重要だと世間は言う。

辛い過程の先に至上の意義があるのだと言う。


人々は迫りくる困難に立ち向かうことこそが、善良さの証と考える。

しかし、そのように善良であればあるほどこの世の詐欺に加担している。


人々は目標とかいうもののために隊列を成している。

人々は普通とかいうものに縛られて列から抜け出すことができない。

恐怖している。普通でない自分に。恐怖している。世間から忌避されることが。

だから抜け出せない。だから疑問を持ちながら人々は進み、傷ついていく。


恐らく。だが、人間は不完全な方が。自分が何者か気づいていない方が世間とかいうもの

にとっては都合がよいのだろう。そりゃそうだ。個性が無くなれば集団の意思統率は容易になる。

意見の相違によって争いも起きなくなる。

このように考えると、普通とは個人同士を特定範囲から抜け出さないようにするためのある種監視体制

とも思える。


転倒してみるが良い。その列から逸脱すると良い。

転倒の衝撃をあなたが感じるたびに、あなたはあることに気づくだろう。

本来の自分に。


これを読んでいるあなたに伝えたい。世間はあなたをあらゆる手段で包囲する。

そしてあなたを封殺する。

あなたは気づくべきだ。あなたがいかに素晴らしく、偉大な存在であるか。


多様化やグローバルなどの耳触りの良い言葉であなたを世間が殺しに来る。

大衆は気づかない。徐々に自分が消えていくことに。


これから話す内容は、誰が人間を不完全な状態に導くのか。

どのように導くのか。どうして導くのか。我々はどうするべきなのかだ。






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