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三度目の世界は救いません  作者: 金木犀
第6章 別離
86/135

再会1

≪鑑定結果≫

【名前】黒田 昴(Thomas・Atlas)

【職業】シーフ

【HP】B+

【MP】 B

【物理攻撃力】B+

【物理防御力】C+ 

【魔法攻撃力】C+

【魔法防御力】B++

【早さ】S

【知力】A++

【器用】SS++

【運】SS

【特殊状況】女神との誓約



「え?」


本人確認のつもりだった。

今まで黒田を鑑定したことはなかったが、まさかこんな結果になるとは思ってもみなかった。


「鑑定できたかい?」



「どういう、こと?

 あなたは誰?」


「鑑定したんだろう?

 今は黒田昴で、以前はトーマス・アトラス・・

「嘘っ!アトラスは死んだ!

 アスガルドで、私を庇って死んでしまった!」


アスガルドとは、私が自爆魔法で魔王を倒し救った2つ目の異世界の名前だ。

そして、アトラスとは私を庇って死んだシーフであり、私が唯一愛した人。


「そう、僕はあの時死んだ。

 みお、君を庇って情けなくも死んでしまった。」


「!!」


澪。

もう誰も呼ばなくなった私の本当の名前。

アトラスにだけ教えた、私の名前。


「本当にアトラスなの?」


「ああ。

 これを見たらもう少し信じてもらえるかな?」


そう言って黒田?アトラス?が差し出したのは、私がアスガルドでアトラスに渡したお守りだった。

濃青紫色の魔石に、魔法防御力を高めるための魔方陣が刻まれている。

世界に一つしかないお守り。


「私が渡したお守り。

 ずっと後悔してた。

 どうして魔法防御力特化にしたんだろうって。

 物理防御力も高めておけば、あの時私を庇ってアトラスが死ななくてすんだのにって。」


魔法発動直後のわずかな隙を狙って四天王が放った必殺の槍が、私を庇ったアトラスを貫いた。

一瞬世界から音が消え、次に私の耳に入ったのは、自分の叫び声だった。

アトラスの名を何度も叫びながら、倒れ行くその体を抱きとめた。

すぐさま聖女が回復の呪文を唱えるが、既に息絶えた者に効果はなかった。

エリクサーがあれば蘇生が叶ったが、激しい戦いの終盤、残りなどなかった。

そこからその四天王をどうやって倒したのか、記憶はない。


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