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三度目の世界は救いません  作者: 金木犀
第4章 私が世界を救わない理由
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計画を立てる7

その後、細々とした確認をして連絡用の魔道具と、食料や必要物資を収納する簡易型アイテムBOXを数十個渡した。


「通信用の魔道具も簡易型アイテムBOXも、くれぐれも周りに誰もいないことを確認して使ってね。」


漏洩リスクは、秘密を知る人間の二乗で増えていくとどこかで聞いたことがある。

誰にも見つからずに生きていくためには、秘密を知る人間は最小限に抑えたい。


「ああ、心配するな。

 物資調達も拠点準備も、お嬢さんの存在は一切さとられないようにやるさ。」


「・・藤谷の捜索もお願いね。

 第一拠点が完成次第、拉致するから。」


「まかせろ。」


「よろしくね。

 それと、私しばらく日本にいないから。」


「どこに行くんだ?

 拠点の下見か?」


「まあ、それもあるけど、世界中の核兵器を全部回収してこようかと思って。」


公表されている核兵器の数は、世界で約13,000個。

そのほとんどはアメリカとロシアにあるとされている。

もちろんこれは公表されている数なので、実際にはもっとあるのだろう。


「なんでまたそんなことするんだ?

 見つかっちまうぞ?」


黒田の言うとおりだ。

軍の施設に潜入するには魔法や魔道具を使わざるを得ない。

それはイコール人間勢力に、他の勇者に見つかるリスクを背負うことだ。

ただ、そのリスクを背負ってでもこれはやらなければならない。

魔王軍との戦争で人間勢力が追い込まれた時、何を使うか。

考えるまでもないことだ。

では、医者も医療設備もない状態で放射能汚染が広がり、万が一被ばくしてしまったら?

異世界には「被ばく」という概念がなかった。

ポーションもエリクサーもおそらく役に立たない。

なすすべなく、あるいは自らが侵されていることすら知らずに死んでしまうかもしれない。


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