表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三度目の世界は救いません  作者: 金木犀
第2章 嚆矢
27/135

黒い靄3

「あー・・そもそも、一番の問題は【魔法】よね。

 私たちが魔法を使えるようになるのだから、あちらさんも、もちろん使えるわよね。」


そう、そもそも地球の軍隊は魔法に対しての防御力がない。

ミサイルは撃ち落とせても、遠距離魔法攻撃は防ぐことができない。

レーダーを妨害、無効化できても、探索魔法は防ぐことができない。

精神汚染や、状態異常魔法、転移魔法は?

存在しない技術なのだから、仕方がないと言えば仕方がないのだが、挙げればきりがないほど地球の軍隊は魔法に対してなんら対策を講じていない。

魔王軍がそこを突いてこないはずがない。


得心がいった。

「ああ、だからこそこの準備期間か。

 各国に侵攻を予告し、魔法について教え、対魔法結界なり、防御魔方陣を敷けということか。」

 ・・・誰が?誰がこの国でその役割をやるの?

 私・・・だよなぁ。

 賢者で、ステータスが単純計算で他の勇者より2倍で、貢献度ポイントも馬鹿みたいに貰って、もしかして女神に期待されているの?」

期待されてもとても困るのだが、もし具体的に魔王軍の侵攻に備えるとしたら、いったい何ができるだろうか。

例えば、明日になった瞬間に首相官邸へ飛び、総理大臣に事情を説明して、勇者を集めてもらって、自衛隊と連携して魔王対策本部をたててもらう・・とか?

「ははは。ぜーーーったい無理。100%無理。

 不審者扱いされるのが目に見えてる。

 魔法もマジックか何かと思われて、まじめに取り合ってくれない。

 仮に洗脳魔法を使って総理大臣を味方につけても、頭がおかしくなったっていわれて首相交代が関の山。

 どこかの大統領でも同じこと。

 誰も危機感なんて覚えない。」

ネットに書き込んでも、ラノベやアニメの見過ぎですよと言われておしまいだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ