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三度目の世界は救いません  作者: 金木犀
第2章 嚆矢
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黒い靄2

「・・・メッセージには≪2度も世界を救った≫って書かれていたから、私たちはあの世界を救えていたのね。

・・・よかった。」

心残りが1つ解消された、と同時に、1つの疑問が浮かんだ。


魔王軍の脅威度がSSクラスというのは、判定が高すぎはしないか?


ランク付けの基準はわからないが、私の経験を元に考えると、2度目の異世界の魔王軍より強いのだろう。

2度目の異世界の魔王軍は地の利を生かし、最大限のパフォーマンスを発揮できるよう環境を整え、私たちを待ち構えていた。

しかし、今回は異世界に勇者が召喚されるのではなく、魔王軍が地球へと侵攻してくる。

つまり、あちらがアウェーで、我々がホームだ。

魔王本人や構成する魔族の強さは未知数だが、2度目の異世界の魔王軍のように地の利を生かした戦法も取れもなければ、補給線を確保することもままならない。

仮に、ゲートとやらが1つしか開かなければ、魔王軍はそこからしか攻め込めず、反対に我々は世界中から集めた戦力を1点に集中できる。

地球側にこれだけのアドバンテージがあるのだ、脅威度はもう少し下ではないだろうか。


「それなのに、いや、それだけのアドバンテージがあってすら・・・

 ・・・さては敵さん、異世界を滅ぼした経験がある?

 地球は2度目、いや、3度目、4度目くらいか?

 ・・・いやいや、まさか、でも私も3度目の世界救済だし、ありえなくはない・・か?」


異世界侵攻に慣れた敵ならば、世界を何度か滅ぼしたことがあるならば、その経験値は何よりも恐ろしい。

異世界を侵攻するために必要な準備が分かっている。

どう攻め始めれば抵抗が少なく、効率的か分かっている。

長命な種族ならば、異世界を侵攻した生の経験があるかもしれない。

「実戦経験のある魔王軍と、実戦を知らない地球の軍隊か・・・」

侵攻後の混乱した状況が簡単に想像できた。

しかし、問題はそれだけではない。


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