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メッセージ1
「あー、もう、あのクソ野郎のせいで時間無駄にした!」
あの後結局残業になり、アパートについたのは夜10時前。
明日の6時には起きなければならない。
マジ、仕事辞めたい。
「でも、仕事辞めてどうするか・・よね。
高卒で、大した職歴もなくて、資格もない。
会社はブラックだから給料が少なくて貯金も大してない。
頼る家族もいない。
再就職できなきゃ、人生詰む。」
自分で言っておいて泣きたくなる。
ああ、空からお金降ってこないかしら。
そんな自問自答をこれまで何度繰り返しただろうか。
そのたびに虚しくなって、でも、明日は容赦なく訪れた。
そう凹んだ時だった。
ティロン
「ん?LIMEか?」
それはスマホの通知音によく似ていた。
「あれ?気のせい?」
アプリを開くが、新規の通知はない。
ティロン
もう一度鳴った。
スマホの画面に何ら変化はない。
ティロン
さらに通知音は続く。
「え、なになに、怪奇現象?」
ティロン
ティロン
≪メッセージを確認してください。
重要なお知らせです≫
「え、え、どういうこと?
メッセージを確認?」