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三度目の世界は救いません  作者: 金木犀
第7章 進軍
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侵攻開始8

ゲートが出現してから1年後。

魔王軍は本格的に動き出した。

これまでの調査により、宣戦布告し全面戦争となった場合、人類の有する現代兵器に押され多大な被害が出ると予測された。

よって、人類や勇者に気づかれることなく、水面下で静かに複数の国を落とし、崩壊しつつある世界から住民を移住させ、戦力を整えてから勇者との戦争に突入するという計画を立てた。



ここはとある会議室。

魔王、四天王、各部隊の部隊長を集め重要な会議が始まろうとしていた。


「皆様おそろいのようですので、これより会議を始めます。

 議題は南極の次に我々が進軍する国の選定です。」


魔王軍は一年をかけて各地に点在する南極基地全てを見つけ出し、レイス部隊による取り憑きと洗脳魔法によってすべての南極基地を支配下に置いていた。

当初懸念されていたインターネットを介した会話による取り憑きの露見は、あえて画質や音質を落としたり、悪天候による機械トラブルを装ったりといった魔王軍の知らなかった工夫を施すことによって回避している。


「皆様もご存じの通り、地球には200近い国があります。

 地球は広く人口はおよそ77億人。

 むやみやたらに戦争を仕掛けても、こちらの被害が大きくなるばかりです。

 よって、まずは力のある国を水面下で占領し、前の世界に残した住民を移住させ、その後に勇者や人類との戦争に突入するという計画です。」


ギエルグがさらに続ける。


「候補となる国は以下の5つです。

 アメリカ、中国、ロシア、インド、オーストラリア。

 それぞれの詳細は事前に配布した資料の通りです。」


皆が事前に配られた資料に視線を落とす。

その資料には、各国の人口や面積、宗教、政治、軍隊の規模や所有する兵器について書かれていた。


「私は中国がよいかと。」


最初に意見を述べたのは、ウァラテリアだった。


「国土が広く、自然が豊富で、我が国の住民を移住させ、さらに隠しておくことも可能です。

 また、国家元首の権力が強く、国の隅々まで監視網が敷かれています。

 国による情報統制が容易で、コントロールし易い国かと。

 また、軍事費も年々増加し、所有する兵器も実用に足るレベルに達しています。」


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