12話 この世界について 続
火を消して周囲を見回すとそこかしこに魔物がいて湖の水を飲んだり争ったりしている
俺は少し離れた処から湖を窺っている
まぁ獣系の魔物の水飲み場なんだろうな
しかし…この湖魚の一匹も見当たらねぇな…おかしくね?
なんて思っていると…
(あれ?何か黒い影が…)
ザパーーーーーーーーーーーーーーン!
(げっ!)
黒い影が見えたと思ったら翼にも見える長いエラ?が二本生えた長い龍のような蛇のような生き物が現れた!
【鑑定不能】
【スキルLvが上がりました】
【下級鑑定LvMAXになりました、中級鑑定に変化します】
長い体を使い周辺の魔物を食らいお腹いっぱいになったのかまた戻っていった
すげぇな‥鑑定は出来なかったけどすげー何か美しかった
切れ目で全身美しい鱗がありエメラルドグリーン‥
何か俺毒々しいのばっかだもんな
唯一ライトスネィクが一番綺麗だったな
レーンボースネィクも‥いやあればけばいか‥
ん…?ううん?
何か気が付いた
鑑定不能の出た後って…鑑定のLvが上がってるな…中級に進化したし‥
もしかしてより階級の高いもん鑑定するほど鑑定Lv上がるのか?
とりあえず鑑定出来るそこらの草を10回鑑定してみた…
変化なし
湖から逃げていった魔物達とはまた違う魔物や獣達がまた湖に近づき水を飲みはいじめる…そこを鑑定していき鑑定不能を見つけたらそれを鑑定しつづける
【鑑定不能】
【鑑定不能】
【鑑定不能】
【鑑定不能】
【鑑定不能】
ふむ…あっ同じのを鑑定してちゃだめなのか?
そこでそこの湖に来る生き物片っ端から鑑定していった
【スキルLvが上がりました】
鑑定×数十
【スキルLvが上がりました】
う~んたぶん同じ個体からは一度しか経験が入ってないんだろうな
でっより階級の高いのを鑑定する程経験貰えるんだろうな
ステの経験と同じか~よく考えりゃそうだよな
これからは強そうなのいたら即座に鑑定するか
それからは湖から少し離れた場所で狩りをしながら新しく来た魔物とかを鑑定していき中級鑑定Lv4まで上げられたしLvも上がった
あーここらだと中々中級の魔物いないな~同じ中級なら一匹でLv上がったりするのになぁ×9とか出れば…もっと
大体下級の上までが多い
中級クラスだと湖の魔物察知とか出来て近づかないのかな?
…俺わかんねぇよな(北の魔物以外)気配とか
それ系の能力持った蛇に進化したいなぁ…
たぶん俺希少種ばっか進化してるから普通の種ならみんなもってんじゃねぇの?
まいったなぁいきなり後ろから攻撃されてもしそれが強かったらと思うとなぁ
希少種縛り結構きついかも?
でも気配察知とかにすげー偏った希少種だっているかもしれないしな
それに期待するしかないか
ある程度時間が経ったので一度獣を洞窟に置きに戻った
その途中鑑定能力のLvは高い階級を鑑定する方が経験値が多いだろう
って事に気が付いたって事は他にも色々あるはずだと思い
考えながらゆっくり帰ったのだ
思いついたのは鑑定は何でも出来るんだから物でもいいって事
面倒で生き物以外は武器しか鑑定してないが…
そして俺が意識して進化する前の進化は自動だった
あの段階に意識がはっきりしてる今退化したらそこから新しい分岐の進化はないんだろうかって事だ
今の処過去に出た進化先は他の進化した後でも進化先が表示されてるから
たぶん何にもないだろうとは思うんだが…
隠れ的な?あの段階からじゃないと表示されない進化先はないだろうか…
でも試すにしてもとりあえずLvMAXにする必要があるな
自己鑑定して自分の以前の進化欄を見たりしていたら
進化の神の観察(娯楽)だったのが進化の神の娯楽に変わってた
進化の神の娯楽の項目を鑑定すると…
進化の神に興味を持たれ楽しませている者への加護
効果=退化の際今まで進化した肉体に自由に退化出来る
(退化能力持ち限定)(能力減少無)(退化時間短縮)
【効果の付与わすれてたじぇ~ゆるしてね~】
………(えぇ?!)
ただ忘れてただけぇええええええええ!?!?!?
まじかよ‥じゃ今この時も見てんのか‥
まぁ便利な効果だからいいけどさ‥
一度でどの状態にも退化出来るのはいいな
って…さっきの俺の考え読んでそれでこの効果付与したんじゃないのか?
じゃ…考えも読めんのか~
どんだけぇ!!!
「しゃ~」(はぁ…)
まぁ考えてもしゃ~ないわ
でもこれで好きな状態の蛇になれるのかすっばらすぃー
それに能力の減少無って毎回微妙にステータスが低下するやつだよな
まぁ‥進化する度その種類の最低ステまで引き上げられるのと+全ステ500は増えるからステ低下あっても+になってたけど
それは下級までだからな中級でも低下が500以下とは限らないからな
すげー助かるわ…進化の神さんあざース!
さて…とりあえず今のLvMAXまで上げて退化しないとな‥
ん?自由に退化出来るって書いてあったよな…
(進化し…)いやまてよLvMAXじゃない状態で退化なんてした事ないけど今退化しちまったら今の種類にまた進化した時Lv1からか?
う~ん…とりあえず洞窟に肉届けてからやってみるか
その後洞窟に帰り食料庫(洞窟の一室)にいつも通り狩った獣をすべて出して
彼女らにこの世界の事を聞いた
【今日は魔抗国について聞きたいのだ】
びくっっとサマンサが反応する
サマンサ「魔抗国の何が知りたいのよ?」
スゥーラ「魔人や魔族の国ですか…詳しくはありませんが…」
【何がと言われると難しいが…どういった国で魔人や魔族とやらはどういう種族なのかが知りたい】
スゥーラはいつも通りだが人族であるサマンサは難しい顔をしている
スゥーラ「サマンサどうかしたか?」
サマンサ「いや‥あたしら人からしたら化け物の親玉の国って印象しかないさ」
【ふむ…化け物の親玉かそれは人と戦争でもしているのか?】
サマンサ「そりゃあ…もうこれでもってくらい昔っから争い続けているわ」
【獣人はどうなのか?】
スゥーラ「昔の獣王は人やエルフなどと共に魔王と戦いましたが…今は襲ってくれば撃退する程度です、最近ははぐれ魔人が襲ってくるくらいで魔抗国所属の魔人や魔族は襲ってきませんので」
【ほぉ…すべての魔人や魔族とやらが従っている訳ではないのだな】
サマンサ「それはそうよ、いい例があるわ、この森の北…深淵と言われる化け物なんてどこにも属してないわよ」
【そういえばそう言っていたな、従ってない魔に属する者は多いのか?】
スゥーラ「数はさすがに把握出来ませんね」
サマンサ「そうよ、今こうやってる時も増えたり減ったりしてるでしょ?」
【ふむ…そうだな良く考えれば俺も魔に族してるか、良くわからんが】
スゥーラ「そのはず…ですね魔物の蛇ですから‥」
特に元人だとか魔抗国の魔術将にたぶん助けられたとかは言っていない
サマンサ「あんた本当に良くわからないわね…これだけ知能が高いんだからもう魔物でも上位に食い込んでるはずなのに…」
スゥーラ「そうですね…魔物…オークを倒すのはわかりますが我々を助けるのは本来ありえません…」
【気にするな、基本悩んでもどうしようもない事は悩んでも答えはでない、それより魔人と魔族の違いはなんだ?】
サマンサ「えーと、なんだっけ‥魔人は魔物から人型の魔物になったのだったっけ?」
スゥーラ「そうですね、それと魔人が生んだ子供や分裂したのも魔人に属しますね」
【魔物から人型へか‥】
やっぱいるのか!それ目指したいなぁ!!
まぁでもばかでっけぇ蛇ってのも捨てがたいな!!
つーか俺ドラゴンになりてぇな!
【では魔族とはなんだ?】
サマンサ「魔族はなんだっけ?魔に属してる?」
スゥーラ「いえ‥違います、上級以上でありなおかつ知能が高く人型と元の魔物型に戻れる者を魔族‥と言われています」
【うん?言われている?わかっていないのか?】
スゥーラ「はい、魔に属する者で間違いではないでしょうが魔物、魔人との明確な違いはその強さです」
サマンサ「へぇ~良く知ってるわね」
【強さか鑑定でもすればわかるのではないのか?】
スゥーラ「以前獣王様のいる城でメイドをしていましたので、最上級の鑑定能力がないと鑑定不能だそうで魔族は最上級と推測出来ますが…」
(ふーん元メイドなのか俺が知能高いってわかってから敬語使いだしたもんな)
サマンサ「さ‥最上級って…まるで化け物じゃないの!‥あれ?それでも北の深淵を恐れているの?」
スゥーラ「そのようですね、つまり北の深淵は最上級より上の階級の化け物ということになります…その北の深淵以外にも当然生き物はいるでしょうから‥」
【ほぉ…最上級より上があるのか獣王の階級はいくつなのだ?】
サマンサ「こわ‥」
スゥーラ「最下級~最上級その上が王級、災害級となっておりまして獣王様は王級の上だったと」
サマンサ「つよっ!」
【ほぉ…その王級や災害級というのは何か意味があるのか?】
スゥーラ「はい、王級が一国を滅ぼせる力、災害級は最早災害であり関わってはならないとされています」
(ふーん…じゃ神様は神級なのかね)
サマンサ「勇者って王級だったのかな?私歴史とか苦手でわかんないんだけど」
スゥーラ「魔王と戦っていた時は王級の下だったそうですがその後上がったかもしれませんね」
サマンサ「へぇ~獣王の方が強いんだ?」
スゥーラ「いぇ‥どうでしょうね勇者は他の者にはない力を持って召喚されますし生まれますからその力によるかと」
【うん?勇者というのは鑑定だと種族になるのか?種類になるのか?それとも称号か?】
サマンサ「それなら私でも知ってるわ、称号でしょ?」
スゥーラ「はい、そうなります」
(称号か‥)
【その勇者とやらは召喚される者と生まれると言っておったがどういう違いがあるのだ?】
スゥーラ「生まれる方は生まれながら勇者の称号を持って生まれる子供がいます、召喚は勇者の適正を持った者を召喚するもので主にイシュト国が召喚していますね」
(イシュト国!!!俺を召喚しようとして失敗したつーかおっさんに邪魔されたバカどもの国!!)
【その…イシュト国とはどういう国なのだ?】
サマンサ「イシュト国なら森の中心から西北にずーと行った所にあるわよ」
スゥーラ「ええ、軍事力の強い国で魔力が溜まると勇者を召喚してさらに軍事力を高めていますね、周辺国からはあまり好かれていませんが…」
(良くわかんないけど…軍事力つーか戦力をさらに強くする為に俺を?無理やりいう事聞かしてんだろうな、あぶねー!俺そのまま召喚されてたら奴隷?かなんかにされて戦わされてたって事じゃん)
【その勇者とやらはなぜイシュト国の言う事を聞くのだ?】
スゥーラ「予想ならば‥恐らく奴隷にしていると…」
(やっぱそうか…おっさんに感謝しねーとな‥)
サマンサ「そうなんだ?やな国ね!気に入らないわ」
(勇者とは称号、召喚によって勇者への適正がある者を召喚する方と勇者の称号を持って生まれる者…か‥魔族と魔人っていうのは種族なのか?)
【魔族と魔人とは鑑定だと種族になるのか?称号か?】
サマンサ「魔王も勇者も魔人も魔族もみんな称号よ、ねっ?」
スゥーラ「はい」
(そうか…称号なのか)
そういや俺も一応つーか俺を中心として召喚したんだよな?
なら俺にあるのは称号じゃなく加護だよな異界の神?っていう人…いや神さんの
それじゃ異界の神さんが消したとか?それともおっさん?
ん~意識が薄れる前におっさん何か色々言ってたんだよな…いまいち思い出せない…
いや!考えてもわかんねぇや!おっさんに会ったら聞きゃーいいっしょ
サマンサ「そういえばラキアでも勇者召喚してたよね?」
(ん?他の国でもしてるのか?)
スゥーラ「そうですね、ここ近年召喚しているとの情報はありませんが…」
【どのような国なのだ?】
サマンサ「ん~一番の特徴といえば魔抗国に所属してない野良の魔人や知能の高い魔物とか…それだけじゃなくて色んなあぶれた種族?が入り乱れて出来た国よね?」
【ほぉ…珍しいな…どこらへんにあるのだ?】
(特徴だらけじゃないか)
スゥーラ「ラキアは樹海の中心から東北にありますね、国主は何かと何かの種族のハーフだと噂されています」
【ハーフか‥俺が行くならその国が一番よさそうだな、それフリードゥ共和国 か】
サマンサ「そうね、検査さえすればフリードゥ共和国で自由に出入り出来るようになるわね」
スゥーラ「そうなのですか?」
サマンサ「ええ、魔物や魔族は一定の知能があるのか、本当に安全か検査と試験があるそうよ、人型なら簡単なものになるって話ね、私はフリードゥで活動してたから良く知ってるの」
【検査や試験か‥面倒だな】
(なら人型になれるようになってからがやっぱいいか、それかラキアならふつーに入れるのかならそっちが最初がいいかね)
会話の後魔抗国との交易がある国やどんな物が売られているかなど話して今日は終えて隠れ家に戻った




