10話 中級進化
洞窟に戻る途中もう少しでMAXになりそうだったから最後の一匹を探していたら蛇型の魔物を見つけた!
何やらお腹がめっさ膨らんでいる
どうやら獲物を飲み込んで大して経ってないようだ
鑑定したら
【鑑定不能】と出た
中級以上だろう
俺はすぐさま蛇に向かって石礫を撃ち込みながら素早く向かってゆく
獲物の蛇はごぽっと音を立てて消化中の獲物を吐き出して
何やら消化液っぽいのをこっちへ吐き出してきた
(きたなっ!!)
俺はとっさに地面をやわくして入り地面を掘り進め‥地上に出ると同時に風魔法で蛇のいる辺りを切り刻んだ
俺を噛もうとしてきた蛇の前の土を隆起させがつんとぶつかった蛇を逆に噛み切って倒した
(ぺっ!)
【Lvが上がりました】
【LvMAXになりました特異進化限定の効果により進化のタイミングを選べます】
おっ!さて…進化しようすぐに闇魔法で入口を作り隠れ家に入り
【進化の意思確認しました、進化先特異進化限定の効果により限定されます、下記の進化先からお選び下さい】
種族=珍蛇 種類ワイズスネィク 階級=中級-下
を選択した…
すぅ~いつものように意識が沈んでゆく
そして肉体が蠢きだす
………
……
…
意識が戻ると同時に姿を確認した
1.5mくらいに縮んでいたが頭が長さに比べてデカい
緑と黒の斑で湖で見ると目は茶色だ
さて…初中級へ進化した事だし名前変更の権利を使って名前をつけようかね
自分に…
う~ん元の世界の言葉はまずいが…
一応この世界の本当の常識とこの世界の共通語は知ってるけど…能力のおかげ
う~ん……うーん…じゃ…ヤタノミズチ
【名前の変更を確認しました、効果を反映します】
(え?)
声が聞こえたと同時に全身に稲妻が走ったような感覚に陥る
そしてまるで頭の霧が晴れるかのようにスッキリした
(あ…ああ‥なんだこれは‥これが名前を得る効果‥とてつもない…)
これが知能一段階向上の効果か…
自己鑑定でステータスを確認する
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名前=ヤタノミズチ
種族=珍蛇 種類ワイズスネィク 階級=中級-下
Lv1
体力量 8945
気力量 6457
魔素量 8445
魔力 7603
筋力 6514
俊敏性 10987
●特殊ステータス
知能三段階
●種族能力
噛砕力+ Lv6
締め付け力+ Lv6
消化力+ Lv9
●特級能力
自己鑑定(改)
言語理解=**語、共通語
特異進化限定、存在退化
成長力向上、熟練度向上、獲得経験値*倍
●能力一覧
念話 知覚拡張Lv1
毒牙(弱)Lv8 麻痺(弱)Lv1
威嚇Lv4
ジャンプ+Lv6 俊敏性+Lv6
魔抵抗力+Lv2 魔素回復力+Lv6 魔力変換+Lv6
●魔法
火魔法 Lv5
水魔法 Lv5
風魔法 Lv5
土魔法 Lv6
闇魔法 Lv4
光魔法 Lv3
●特殊
下級鑑定 Lv9
魔眼(魅了)Lv5 魔眼(混乱)Lv5
●耐性
毒耐性Lv8 麻痺耐性Lv4 精神耐性Lv1
●称号
特異な進化をせし者
珍しすぎる奴
●加護
異界の神の加護 進化の神の観察(娯楽)
進化の達人
▽過去の種族、種類
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●特殊ステータス
知能三段階
っていうのが増えていた…
つまり元々は知能二段階だったんだな…ん?俺が最下級の下の時は意識がはっきりしてなかったよな‥何か兎に角喰いたい!寝たい!しか考えられなかった…
もしかしてあの時は一段階だったのかね
それとも一時的に低下してただけ‥?まぁどうでもいいか‥
大事なのはこれが戦闘にどう生かせるかだ
その前にっと…ステータスを改めてみると…
念話だと…!!それに知覚拡張か‥
知覚拡張は良くわからないが
進化して起きた時に感覚が何やら鋭くなったような気がしてたがこのせいか?
この能力はLvがあるからLv上げればさらに知覚の拡張とやらが行われるのかな?
一応知覚拡張をさらに自己鑑定しよう
知覚拡張
知覚を拡張する事によりあらゆる知覚をより知り悟る事が出来るようになる
Lvを上げる事によりさらに知覚力を増し感覚をコントロール出来るようになる
まぁいい‥、大事なのは念話だ!精神耐性が増えてるが後だ!
これは…テレパシー的な感じで話せるのか!
試さねばならぬ!!
すぐさま洞窟に行ってスゥーラを見つけては試してみた
姿がまた変わった事に驚いたがこれで二度目だし逃げはしなかった
やり方は…以前おっさんが念話で話してきてるから何となくわかる
相手を認識して心で話しかける
ただ姿が見えないもしくは遠い相手と話すのにはしっかり相手を理解する必要がある、つまり遥か遠くから話しかけてきたおっさんはかなりの念話の使い手って事ださすが国のお偉いさんだね
【聞こえるか?】
スゥーラ「え?あ‥アナタ…ですか?」
【そうだ、ようやく進化して念話を覚えてな、これでわざわざ地面に文字を書く必要がなくなる】
スゥーラ「蛇…なんて呼べば?」
【名はヤタノミズチと呼ぶがいい】
すごい勢いで驚いてる
スゥーラ「な…名もち‥」
【やはり名持ちは珍しいか?】
スゥーラ「は…はい、殆どは古く強い魔族に名を与えられる魔物ばかりで…自力で名持になるのは王種に進化した個体や特殊な進化を辿った者だけです‥」
【ほぉ…そうなのか、でっ他の女達はどうだ?】(美味そうだな…)
スゥーラ「我々獣人はみな回復しました、エルフと小人は木の実を磨り潰し水に浸した物くらいなら…ですが人族では一人が回復しているだけで他は精神が…」
【その一人は良く回復したものだ】
俺は面倒だった為今までは物怖じしないこのスゥーラとのみ話をしているがみな回復したら知識を増やす目的でみなとも話す必要が出るだろう…話せればだが
スゥーラ「はい、あの人族は戦士だったようで他の人族はごく普通の村人ばかりのようですその違いだと…」
【なるほど、では人族の戦士を連れてくるのだ】
スゥーラ「は…はい、すぐに連れてきます」
どうも名持とわかってから敬語を使ってくるな、まぁ別にどうでもいいが…
数十秒でどたばたと音が聞こえたと思ったらすぐに戻ってきた
人族の女の手を掴みながら
スゥーラ「連れてきました」
人族の女「ま‥また姿が変わっている…なんだこの蛇の魔物は…」
スゥーラ「この方は名持ち!ただの魔物と思わない方がいい」
人族の女「な‥名持だと!まさか‥魔族の配下の者か!」
スゥーラ「ならオークを倒し我々を助ける訳がない」
【話は終わったか?】
びくっ!っと人族の戦士が驚愕する
人族の女「ね…念話…」
【我は自力で名持になった魔族とやらには会った事はないな】
人族の女「独力で…そんな…」
【人族では名持ちはそんなに珍しいのか?】
人族の女「いいえ…魔族との戦争時には良くいるわ」
【自力でなった魔物はという意味だ】
人族の女「珍しいってものじゃないわ、何百年と生きる魔物が稀に名持になるって聞いた事があるわ」
【そうか、会ってみたいものだ】(友達になりたいものだ)
人族の女「そ‥それで私に用って何?」
スゥーラは黙って聞いている
【お前の知る人族についての常識を話すがいい】
人族の女「え?常識‥?というとどこから‥」
【我はまだこの世界に生まれ落ちて大して経っておらぬせいぜい30年と少し程度だ】(人間だった頃は30台だしね)
二人ともさらに驚愕する
人族の女「た‥たった30年で名持なんて…」
【驚くのはもうよい、助けた礼として知識を求めよう、それとも人族は恩を返せぬ種族か?】
人族の女「そ‥そんなことは!‥わかったわ」
この時からスゥーラに獣人の常識とこの人族の女戦士…名前はサマンサというらしい、あのオークの長にやられて捕まったそうだ
に人族のサマンサの知る国や常識を学ぶ事になった
一日一度獣を置きに来た時に3時間程度だ
その日は周辺国についてとここはその周辺国のどのあたりかなどを聞いた
どうやらここは複数の国の国境に位置し多那の樹海というらしい
彼女はギルドの仕事で仲間と樹海の浅い場所でオークの討伐をしていたらしい
フリードゥ共和国という国で依頼を受けたそうだ
場所はこの森の中心から東南にあるそうだ
魔抗国は何処か聞いたらここから北にあるそうだ
そう…あの恐ろしくやばそうな気配のする方向だ…
ここらでは無双の状態だけどそれでもこの先にはまだいけそうにない
話によると北側は人族の様々なギルドでも最高クラスのSS級クラスの者しか行かないそうで魔族ですら恐れて近づかないそうだ
魔抗国からだと南だが…
樹海は通らないそうだ、戦争時は大きく迂回して戦うらしい
なら俺も南に出て森を迂回していけばいいて事がわかった
でもこの気配興味あるんだよなぁ…どう考えても名持だもんな…
そして森の中心から西南にラレンという元傭兵の王が治める国があって傭兵ギルドの総本山らしい
西に帝国 東に聖国
ってのがあるらしい
正式な名前は聞いてない、まぁ通称だ
だがこうも色んな国の中心に樹海があるのは気になるな
いや‥逆なのか…樹海の中心を囲むように国を作った…?
まぁこればっかりは長寿な生き証人であるエルフや竜にでも聞くしかないだろう
聞いた話によればエルフはエンシェントエルフとなると寿命がないそうだ
竜は種類によってまちまちだそうだが寿命がないのもいるそうだ
…待てよ俺の寿命ってどうなってんだ…
進化した個体によって寿命って変わるんか?後で聞いてみよう…
何処が一番ましな国か聞いたら間違いなくフリードゥ共和国だそうだ
色んな種族や民族が集まって出来た国で常に中立を貫いているらしい
そんな事より商売!っていう国だってさ
俺は入っても問題ないかと聞いたら、まさか!と止められた
やっぱ無理か…ふん!
一応精神耐性の項目を自己鑑定してみた
精神異常に対する耐性だそうだ、魅了とか混乱とかの精神攻撃から身を守れるそうだがこれ上げるの大変だな…
上げる方法といえば精神攻撃を食らいまくるか精神耐性の高い種類の蛇に進化するだが…
後者の方が簡単そうだな…




