だが女子は私を許さない
「まって!名前の知らないそこの女性!僕は、君を一目見た時から好きだったんだ!付き合ってくれ!」
「ごめんなさい、私彼氏いるから……」
「そっか…ごめん変なこといって……」
「待って!!」
「!?」
「多分彼氏がいなくても、あなたとは付き合わなかったと思う」
「…(゜Д゜)…」
「わああぁぁぁぁぁっ!!!……夢か…」
こんな悲痛な思いをする夢を見てしまうくらいには女運がない女無勇平です、おはようございます。
皆さん、季節は梅雨です。ジメジメします。みんなこの季節は嫌いでしょ?でも、私は大好きです!なぜなら…。
「わぁー、またいきなり降ってきたよ…もうびしょびしょ…」
「シャツが張り付いて気持ち悪いー」
男子諸君なら、これだけでお分かりいただけるだろう、そう!シャツが濡れて、透けるのだ!透けるのだ!!!
家にパソコンもないし、ケータイもバケホーダイじゃないから、そういうものが入手しづらいが、この時期は一日一回はおいしい思いができるのだ。
「うぉ、あの腐れビ○チでも、服が濡れるだけで価値を見出すとは、やるな…ごくり」
とかって教室でやってるとだいたい
「こらー男子!こっち見んな!!」
ってなる。
「なんだよ、別にみてねーし!(ち、ちくしょう、普段なんとも思ってなかったのに、なんか急に可愛く見えてくるぜ…)」
とかなんとかやってやんの。なんだよ、俺が見てたら警察に通報するぞって目で睨んでくるくせに、俺が一体何をしたというのだ。
と、若干世界の理不尽さを感じながら教室を出ようとしたとき。
ひた…ぽたぽた…
なんかすごいホラーな音が聞こえてきた。そして、ふいに横をみると…
「あ、おはよう女無さん…」
「ぎやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そこには、ずぶ濡れで、前髪が顔に張り付いた女性が立っていた……!!
「いや、それはひどない?オバケでたみたいな奇声あげやんといてくれるー?」
はい、急な雨に降られたクラスメイトの斎賀さんでした、ごめんなさい、そしてありがとう、いい水色だったよ。
「リピートアフタミー、インポータントゥアス」
「「いんぽーたんとぅあす」」
英語の授業を、気持ち半分で聞き流して前の席の女子の背中を眺めていた。
「(あー…いいなぁ、目の前に透けブラ、この季節はたまらんなぁたまらんなぁ…。性欲は溜まるけど)」
こうして、一日が終わった、翌日。
「女無、ちょっと話があるんだがいいか?」
「はい、なんですか?」
朝一で生活指導の先生に呼び出された、なんだろう、日頃の行いが認められたのかな?とか思っていると。
「おまえ、女子の下着凝視してるだろ」
「(゜Д゜)」
まさか、事実だからなんの
弁解もできないが、なんとしてもここを切り抜けないと明日がなくなりそうだ!
「その子は昨日の放課後、席替えしてくれと泣きながら野村先生に懇願したそうだ」
あれ?これ俺詰んでるんじゃね?
「だがまぁ、お前も健全な男子だ、こういうことは一回くらいあるかもしれない、だから今回は見逃そう、だが、次はないと思えよ?女子の方には、お前の真後ろから感じたやらしくてねちっこい視線は気のせいだったと言っておいてやるから」
「はい」
あ、俺認めちゃってるじゃん、終わってるじゃん、やばいじゃん。
確実に生活指導の先生に目をつけられた…明日から活きづらいなぁ…。