だが私は勉強もできない前編
みなさんおはようございます、巨乳が大好きKEN☆ZEN男子高校生、女無勇平です。
先週はクラス対抗春の交流球技大会がありました、そして、息つくまもなく来週には中間テストが始まります。
こう、お分かりいただけますでしょうか、地味で、メガネで、冴えない顔してる男子って、やっぱ勉強できるイメージしかないじゃないですか。
でも私、全く勉強ができません。
先日の英単語の小テストで、幸せって意味の「happy」って単語の綴りを「happiy」って間違えて書いたので、後日自分のノートに
happy
happy
happy
happy
happy
happy
happy
happy
happy
happy
と、10回書かされました。間違えた単語はノートに10回書いて提出とか、なかなか嫌がらせだよね、不幸とか、薄幸って言葉がよく似合う俺に対してなにがhappyだよ!なんで10回も書かされんだよ、綴り忘れないようにぶつぶつ言いながら書いてたから、その時の俺はまさに呪詛を唱えてるようだったよ!!
そして、今日はそんないらない事してくれた教師が担当する英語の授業がある日。
「グッモーニンエベリワン!今日は来週の中間に向けてまた英語の単語テストをするぞー」
またかよ?!
今の俺の顔は自分で言うのもなんだがすごい迫真迫った顔だと思う。
「ちなみに内容は前回とまったく一緒だから、最低限の復習やってるやつなら、簡単だと思う、ちなみに、前と同じ単語間違えた奴は、今回はその単語五十回ノートに書いてきてもらうからな」
なんだ、と安堵しつつ、配られたプリントに目を通す。たしかに前回とほとんど同じようだ。
さーて、前と一緒ならなんとかなるだろう、ちなみに前回ははっぴーだけ間違えたから、今回は万点取れるな!
そして五分後。
問15、英単語を書きなさい。「幸せな」
きた!はっぴーだ!と、内心で叫びつつ、綴りを書いていく。h…a…。
「そうだ、はっぴーは、アイがいらないんだ、アイがいらないんだ……」
「ちょっとあいつ、小テスト中に愛がいらないとかぶつぶつ言っててやばいんだけど、いくらなんでも病みすぎじゃない?」
「いくら小テストだからって、テスト中にいきなり話しかけてくる君もやばいよ」
「えいち、えー、ぴーぴーわい、えいち、あー、ぴーぴーわい……」
俺の呪詛のような綴りをつぶやく声はまだ止まない。
「えいちえーぴーぴーわい…ふう」
haqqy。
完璧だ、今回はちゃんとアイは入れなかったからな!!
翌日、テストが返却された、そして俺は喉がかれるまで叫び続けた。
「haqqyってなんだよぉぉぉぉ!!!」