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スケープゴート  作者: 時雨瑠奈
悲月殺人事件
1/35

プロローグ ~被害者が加害者!?~

 以前別の名前で書いていた

作品を編集しなおして投稿

した作品です。

「話を聞いてくださいってばっ!! 俺は犯人じゃないんですよ

っ!!」

 古びた洋館の一室に高校生の少年の悲痛な声が響いていた。

彼――木更津一樹きさらづかずき、高校一年生は今殺人事件の容疑者として疑

われていた。

 被害者は、一つ下の彼の恋人である、神無月桃香かんなづきももか

彼女は、愛しい人の抱擁ほうようを求めるような格好で胸に包丁を刺され

て死んでいた。

 くしくも、その時彼にはアリバイがなく、彼は洋館に滞在していた

警察に疑われていた。

 眠り薬かなんかで眠らされた、と言っても聞きもしない。

「俺は桃香を殺してないっ!! 恋人を殺す訳がないでしょう!?」

 怒鳴る一樹に対し、強面こわもてな警察官の男はあくまで冷静だった。

彼を確実に犯人として考えている。

 彼は愛しい人を亡くしたというのに、一切の慈悲も感じられなか

った。

「恋人と仲たがいしたのかもしれないだろう? 仮定だが、君は彼

女に一方的に別れを告げられた。それで腹を立て、君は彼女を殺

した」

ちがうっ!!」

 一樹は獣のように咆哮ほうこうした。

炎が宿ったかのような目で、警察官をにらみつけた。

 ……どうしてこうなったのだろう。

そう思っても、今はこの状況を覆す事など出来なかった。

 ちくしょう、と一樹は心中で、自分の運命と、事件の犯人と、目の

前の警察官を呪った。

 自分が旅行なんて考えたばかりに、桃香は死んだのだ。

燃えたぎる怒りのままに、彼は犯人はこの手で捕まえる、と決意する

のだった――。

 恋人を亡くしたはずなのに

警察官から殺人疑惑をもたれた

一樹が自分で犯人を暴こうと

奮闘する物語です。

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