表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

大宮駅ものがたり - 写真が紡ぐ、再会の切符

作者:月影の書記
JR大宮駅、1982年の東北新幹線開業から数々の旅立ちと別れを見守ってきた北関東の玄関口。鉄道写真家の結城佑樹(ユウキ)は、駅の歴史と人々の記憶を記録する「大宮駅時層プロジェクト」を進める中、古い写真を見つける。そこには、平成初頭の新幹線ホームで、幼い少女と父親が写っていた。その一枚が、彼の心に忘れていた父との別れの記憶を呼び起こす。
同じ頃、東京の広告代理店で働く藤井綾香(アヤカ)は、祖父の遺品整理中に同じ写真を発見。少女は幼い自分、父親は離婚で別れた父だった。あの日のホームで、父の最後の言葉を聞き取れなかったわだかまりが、彼女の心に刺さっている。
ユウキが写真をウェブで公開し、被写体を探す呼びかけをすると、アヤカが反応。二人は大宮駅で出会い、同じ写真に導かれた奇妙な共通点――父との別れと、聞こえなかった言葉――を知る。手がかりは、写真に写る「みちのく親子わっぱ」という駅弁。調査を進める中、二人の父親が同じ日に同じホームから東北へ旅立ち、奇しくも同じ「きっとまた会えるから、元気でな」という言葉を残していたことが判明する。
しかし、アヤカの母は突然、ユウキとの接触を禁じる。その理由は、20年前の悲劇にあった。二人の父親は同僚で、東北新幹線延伸工事に従事。事故でユウキの父は命を落とし、アヤカの父は生き残った罪悪感から家族を去ったのだ。
過去の真実を知ったユウキとアヤカは、悲しみを乗り越え、新たなプロジェクト「大宮駅ものがたり」を始める。大宮駅は、過去と未来を繋ぐ再会の場所として、二人の新たな旅の出発点となる。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ