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最強の魔法使いに転生したいとお願いしたのに小動物になっていた私  作者: とらすけ
二章 冒険の始まり

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36、動き出す世界


36、動き出す世界



 無事にお酒を飲める事になり私はワクワクしていた。王様の出すお酒だからきっと良いお酒が出てくるに違いない。


・・・私が飲んだ事のないようなお酒が出てくるんだろうなぁ ・・・


 私が期待に胸を膨らませていると、レイブンが駆け込んできた。まさか、シモンに何かあったのかとドキリとしたけどそうではなかった。そして、レイブンから報告を受けていたヴァイオレットは、立ち上がると私たちに向かって頭を下げていた。


「キノコ様、そして、皆さん 申し訳ありません この後、お酒を提供する予定でしたが、ロックにするための氷が届いておりません なにやら私どもが所有する氷室でトラブルがあったようです 魔法で作った氷はありますが、氷室の天然の氷に比べまして味の点で大きく劣ります 魔法の氷は、無味乾燥 それに比べ天然氷はお酒の味を何倍にも高めてくれます それが届いておりませんので、残念ですがお酒は後日という事にしたいと思います 味の劣ると分かっているものをキノコ様たちにお出しする訳にはいきませんので…… 」


「ピイィィッ…… 」


 がっかりした瞬間、私の体は元のジリスの姿に戻っていた。私に乗っていたアリスは、また床に転がっている。


「まだ、長い間変身してはいられないようだな でも、慣れてくればもっと長く人の姿でいられるさ 」


「ピイィィッ 」


 でも私は、このジリスの体が好きだよ。女神様に頂いた体だし、可愛いもの。喋れないのが難点だったけど、ランスロットたちが言っていた迷宮からアイテムを見つけてくれば、それも解決だもんね。あとは物理攻撃力かな。あの転生者を倒した力を、人間の姿になれば出せるんだ。それが、分かったのは収穫だよね。ジリスの小さな体では肉弾戦は無理だけど、いざとなれば人間の姿で肉弾戦もこなせるよ。時間制限はあるけどね。でも、あのM78星雲の宇宙人も3分間で敵を倒していたからね。それにしても、お酒が飲めないのは残念だよ。私はナガトに目を向けた。


・・・ねえ、ナガト 氷室で何があったのか、調べてきてくれない ・・・


 ナガトは嬉しそうに頷くと、すぐに調べてきますと風のように消えていた。本当に忍者や盗賊というのはパーティーにいてくれると助かる職業だよね。それにしても突然なんだろう。何か得体の知れないものが動き出したような感じがするけど……。でも、その前にもう一つの懸念事項も済ませておかないとね。


・・・ヴァイオレット 実はお願いがあるのですが…… ・・・


 私の言葉をナアマが通訳する。


「キノコ様のお願いであればなんでも…… もちろん私に出来る事であればですけれど…… 」


・・・ここにいる私の従者クレアは、ソドムの街での行き違いから罪人として手配されてしまいました クレアは私の従者を務める者で、決して罪を犯すような人物ではありません そこで恩赦を願いでたいのですが ・・・


「それは、もちろん、すぐそのように致しましょう ですが、一つ クレアは勇者と名乗っていたと聞いています 勇者は人々の希望となる存在です それ故、様々な優遇措置がとられます それを勝手に名乗る事は許されません 」


 ヴァイオレットの厳しい言葉はもっともだよ。でも、クレアは騙そうと思って自分から勇者と名乗った訳ではないんだよね。勇者の優遇措置を狙った者たちに、勇者として祭り上げられてしまったんだ。そのまま、何もしなかったクレアも悪いけど、クレアを罪人のまま終わらせたくないんだよ。すると、ランスロットが助け船を出してくれた。


「ヴァイオレット王、私はクレアの実力を認めていますよ 彼女は間違いなく勇者の実力があると思います 」


「我も同感です アークエンジェルを倒したあの手並み 勇者と呼ばれるに相応しい 」


「私も、そう思うな クレアちゃん、ランスロットより強いんじゃない 」


 トリスタンとアリスもランスロットに続きクレアを擁護してくれるが、クレアの方が強いと言われたランスロットはアリスを睨み付けていた。でも、さすが大人のランスロットは何も言わず自分を抑えていた。ヴァイオレットも自分が認めている勇者パーティーの面々から言われ、何かを考えているようだった。


「申し訳ありません 確かに私は勇者ではないのに、勇者として振る舞っていました 本当の勇者の方に申し訳ないし、私を勇者と思っていた方にも申し訳ないです 」


「くだらんな たかが称号、そんなもので大騒ぎになるのか 強ければ問題ないではないか 」


 クレアは謝罪していたけれど、ナアマはくだらないと一笑にする。確かに、たかが称号だけど、あのソドムの街の宿屋の一件があるように勇者というのは普通の人から見れば雲の上の存在なんだろうな。だから、あの時クレアの周りにいた人たちはクレアを利用しようとしたんだろう。


「そうですね、ナアマさんの言うように強ければ問題ないでしょう クレアがそこまでの強さを持っているなら、ソドムの街の皆さんも納得してくれると思います 」


 ヴァイオレットは、そこで良いことを思いつきましたと、みんなの顔を見回す。


「今度、ここ首都シン・イーハトーブで武術大会が開催されます その大会に、クレアに参加して貰います そして、ソドムの街の皆さんに観戦して貰いましょう その大会でクレアが優勝すれば、ソドムの街の皆さんも納得するでしょう 」


「ピイィィーーーッ 」


・・・面白そう そんなのあるの 私も出たい ・・・


 私、格闘系もやってみたいんだよ。ゲームでも三國○双とかの必殺技を出す時の無敵感が好きなんだ。私が使ってたのは大○、小○の呉の姉妹だ。ああ、またやりたくなってきたよ。私は、ワクワクしていたけど、ナアマにそれは駄目だろうと言われてしまった。


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