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最強の魔法使いに転生したいとお願いしたのに小動物になっていた私  作者: とらすけ
二章 冒険の始まり

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16、呉越同舟


16、呉越同舟



騎士トリスタン、こいつ本当に良い奴じゃん。動物好きの魔法使いアリスに、私を恐れる程尊敬している僧侶シモン、もうコイツらみんな良い奴で私は嬉しくなっていた。


・・そんなアイテムがあるなら是非見つけてきて欲しいですね。私も楽になりますので・・


私が、偉そうにに答えるとランスロットが、では早速と立ち上がっていた。他の者も立ち上がりすぐにでも出発しようとする。行動力もある奴らだよ、ホント。でも、私には彼らに伝えておく事がある。


・・ちょっと、待ってよ。私の配下の者を紹介しておくからね。お互い争われたら困るから、私は平和好きなんだから・・


私の言葉でランスロットたちは足を止める。私は、馬車に向かって声をかけていた。


・・おーい、みんなぁ。出てきてくれる・・


御者台からナガトが降り、馬車の中から、まずクレアが降りてきた。そのクレアの顔を見て警備隊の面々がざわついていた。そりゃあ、手配されてる罪人だもんね、無理ないけど。でも、その後に出てきたイブリースを見て、シモンの顔が硬く強張っていた。そして、続いて出てきたナアマを見ると、シモンは思わず呟いていた。


「魔王イブリース、それに魔王ナアマ、なぜ魔王が二人も揃っている……」


シモンの呟きでランスロットたちにも緊張が走る。ランスロットとトリスタンは剣に手をかけていた。一人でも別格の強さの魔王が二人もいるんだから無理もないけれどね。


・・この4人が私に協力してくれている者たちです。あともう1人、諸国を回り情報を集めてくれているギュスターヴという協力者もいます。これからは、あなたたちも一緒に私に協力して下さいね・・


私は、満面の笑みで彼らに言うが、彼らは戸惑った顔をしている。まあ今まで倒すべき相手と思っていた魔王と、いきなり手を組めと言われても無理もないか。だけど、一つの大きな目的に向かう為には個人の感情は抑えて貰わないといけないよね。私たちは、世界平和という目標に向かうプロジェクトチームなんだ。この際、過去のいざこざは水に流して貰わないとね。


「こんな矮小な人間に協力してもらわないでも僕たちで目的は達成出来ますよ。キノコさん」


「こんな人間、くその役にもたたんだろう、キノコ」


「ふん、私たちがいれば貴様らなど不要だ。汚らわしい悪魔め」


「私が浄化してやるわよ。魔王城ではないここなら、私たちに地の利があるわね」


イブリースが魔方陣を展開し、ナアマが焔の剣レーヴァテインに手をかけている。そして、ランスロットも聖剣エクスカリバーに手をかけ、アリスはイブリース以上の立体多重魔方陣を展開していた。


・・ちょっとぉ、この人たち、私の話聞いてたの・・


「ピイィィィーーーーッ」


私は大声で鳴いていた。途端に魔方陣はかき消され、ランスロットは剣から手を離し跪く。ナアマも私に頭を下げていた。


「すまないキノコ。今、コーヒーを淹れるから機嫌を直してくれ」


「ごめんなさいリスちゃん。私も、もっと大きな心を持たなければダメだよね」


ナアマはコーヒーを淹れ始め、アリスは私を抱いて頬ずりしていた。そして、イブリースはランスロットに手を差し出していた。


「僕にとってキノコさんの言葉は絶対です。そのキノコさんが協力して事にあたれというならば、その相手が人間であろうと手を握りましょう」


「私も神のお言葉なれば、悪魔とでも手をつなごう」


イブリースとランスロットも握手していた。


・・よしよし、これで良いんだよ。それじゃこれでみんな同じチームという事でよろしくね・・


私は、一件落着と思ったがクレアは罪人として手配されてしまっているので、それを解除しておいた方が良いだろうという話になった。


「国王に事情を説明すれば、すぐに理解してくれると思いますので一緒に来て貰えますか」


ランスロットにそう言われると、確かにクレアを罪人のままにしておくのも憚られるもんね。ああ、それとお金か。クレアがソドムの街から貰ったお金も返さないとね。


・・ねえ、クレア。貰ったお金は残っているの?・・


「いや、お金はハーブたちが持っているので私は分からない。相当使ってしまったようだが、全部は使っていない筈だ。ハーブを見つければ回収出来ると思うが、今何処にいるのか……」


・・そうなの。ねえ、ナガト。私たちのお金、いくら残っているの?・・


「宿屋の屋根の修理費と宿泊代、それに、ソドムの街の歓迎会の飲食代に馬車代、その他諸々でもう残り少ないですな」


ガーン。そうか、1000万グルトあればけっこうもつと思ったけど意外に失くなるの早いんだ。これじゃ、クレアの分のお金返せないよ。クレアが貰ったのは1億グルト。私は頭の中で計算していた。


・・ねえ、みんなごめん。ちょっと私、用事があって1時間ここで待ってくれないかな・・


「私は別に構わないが、どうしたんだキノコ?」


ナアマが心配そうに尋ねてくる。そうだよね、きちんと言っておかないと……。


・・実はアークエンジェルを倒しに行ってきたいんだよ。これから必要な物を確保しておきたいんだよ・・


「アークエンジェルですか、少々面倒な相手ですが私もお供いたしましょう」


イブリースが手を上げるが、ナアマが私が行くと主張してくる。ところが、その二人の前に騎士トリスタンが立っていた。


「キノコ殿、アークエンジェルならば我が適任でしょう。我は暗黒騎士トリスタン。アークエンジェルとは相性が良い。ここは我がお供いたしましょう」


「ちょっと待ちなさい、トリスタン。ならば私の暗黒魔法の方が効率が良いわよ。リスちゃん」


アリスまでが手を上げてきたが、それなら私もキノコに力をみせる機会を頂きたいとクレアも立候補する。そこへ、ランスロットやシモン、それにナガトまで加わって収拾がつかなくなってきた。私、こういう中から選ぶの弱いんだよ。みんな、真剣なだけに誰にするのか、選ぶのが怖いんだよ。私は、頭を抱えていた。


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