前世は魔王だったのに…セミの転生ループ
初めまして!シ光と書いてシコウと言います。以後、お見知りおきを。
魔王が敗北し、転生したら「セミ」となってしまったお話です。
なんとなく思い浮かんだので書いてみました。よろしくお願いします。
数百年生きた魔王。
勇者はいつも一人または2人だった…だから毎回葬ってきた。
だた、今回は違った。流石に人間側も学んだのだこの世界に勇者が複数人現れた。
更に、皆、過去最高の強さを誇っていた!!!
ヴァイアス「流石の我もここまでか…」
勇者「これでお終いだ!!」
ヴァイアス「我は転生して再び復活を遂げるだろう!!」
そして、人間側の勝利となった。。。。。
ヴァイアスが目を覚ますと、そこは真っ暗な世界だった。
「ん?ここはどこだ?我は転生に成功したのか??」
「だが、身動きが取れん…ん?なんだこの空間は…」
目はほとんど機能せず、転生前が魔王だった為、通常の生態とは少し異なっていることに違和感を持つ。
だが、まだヴァイアスは気づいていない…自らが魔王でもなく・人間でもなく・ましてや人型でもない、『セミ』となってしまったことに!!!!
更にはセミになっただけではなくパラレルワールド上の異なる世界に。
セミは通常、卵の中で10年程度、幼虫で3~15年、成虫で1週間。
前世が魔王だったヴァイアスとしては10年は短かった。ずっと寝て夢を見ていた。
我が再び再臨する夢を…が、現実は違った。
ついに幼虫期が来たのだ。
目の前が少し明るい…がまだぼやけて見えない…
そして、また数年が経ち、ようやく成虫期が来たのだ。
脱皮からの光が!?
ヴァイアス「おお!光よ!」「ん?この光景は…木に登っているのか?」「なんだ?この手、いや身体は!?」「むむ…羽がある…飛べるぞ!魔王時代は翼はなかったからなぁ…」
羽に気を取られ、自分の体が小さいことに気付いていないようだ。
ヴァイアス「鳥が大きい?!」「あんなに大きな生物がいるとは…世界は広いのお……おん?!」
ようやくその時が来たようだ。
ヴァイアス「我が小さい…だ…と…」「しかもこれは…羽虫ではないか…」「なんということだ…転生はしたが失敗したというのか、この我が!?」
セミとなったヴァイアス、一週間が経過したある日のこと…
ヴァイアス「ん?なんか眠いぞ…」「もしや…もう寿命が…魔王には寿命がなかったからなぁ…こういう感覚なのか…?」「次こそは…再臨してや…る…」
そして、セミとしての一生を終えたのでした…
だが、これで終わりではなかった!!!
ヴァイアス「…また同じ景色…え?冗談だよな?????」
今回は前回のように穏やかなセミ人生とはいかなかった…幼虫期となり外に出た際、あっという間に鳥に食べられてしまった。。
だが、痛みはなかった。一瞬過ぎて…。
そして、複数回セミループが始まり、、魔王の記憶が完全消滅しそうとなったとき、
魔王として元の数百年の時を経て世界へ再臨した!
このことに従っていた魔族たちは歓喜した!!
だが、強大な力を持っていた元魔王も流石に記憶はほぼ「セミ」となっており、虫けらの気持ちを理解し、キレイな魔王となっていた。
※強大な魔力を有していたことで常に転生していた。別世界でもその点は有効だったようだ。
邪悪ではなく、清らかな魔王の誕生である。
はてさて、これからどうなる魔族領…
昔から文章を書くのが不得意な作者の処女作です。。ラノベはよく読みますが、まさか自分で書いてみようと思うことになるとは…。私自身、不思議に思っています。小説で複雑な設定を創作できる方々にはとても尊敬を抱いています。