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ブラックリスト「同類」

 私はお助け部の仕事を終えてのんびり帰宅しようと一人で帰る。


 ゼーナちゃん達は私と帰りたいと懇願したけど私は学校に忘れ物してしまい仕方なく踵を返した。


 私のクラスは二年B組だから一段降りて横にズレると私の教室に着いて忘れ物の物をバッグに詰めて急いで追いつこうとしたその時。


「いたっ!」


「うわ!?」


 廊下を出て直ぐの曲がり角で女の子と激突してしまい、二人して尻餅を付く。


「いたたた、大丈夫・・・っ!?」


 私達は恥ずかしい事に二人して股を開き下着が丸見えだった。


 ぶつかった女の子の柄は淡いピンク色の桜柄で私も好きな柄だった。


「ごめんなさい、大丈夫!?」


 私より少し細いが後ろ髪は短くて、こめかみの長さがアシンメトリーな銀髪の少女は頬を紅潮させて先に手を伸ばしてくれた。


「うん、ありがとう♪」


 手を掴み起こしてもらうと銀髪の少女は照れくさそうに笑った。


「えへへ」


 銀髪の少女は私の握る手に喜んでいた。まるで温もりを得ているかのように。


「あれ?君って【雨城心楽うぶしろこころ】ちゃん?」


 名指しで呼ばれ銀髪の彼女はビクリと驚く。


「わた――― ぼくの名前知ってるの!?」


 一瞬変な間があったけどココロちゃんで合ってるみたいだ。


 雨城心楽ちゃん、名前はいつもテストの張り紙にサナエちゃん、お嬢様、アスカちゃんに続く成績優秀な女の子だ。


 別のクラスだけどココロちゃんの名前はたまに聞く程度の女の子だ。


 ココロちゃんはた私の手を握ると愛おしそうにうっとりしていた。


「君はあったかいね♪」


 ココロちゃんの手は冷たかった、私は嫌な記憶が蘇りそうになってその手を離した。


「えへへ、ごめんね?」


 彼女の笑顔は何処となく違和感がある。


 取り繕った笑顔、温もりを得ようとベタベタするスキンシップに私は・・・彼女を拒絶反応を示した。


「ど、どうしたの!?」


 ココロちゃんは驚いてまた手を握る、私は動悸が止まらず声を荒げる。


「ごめん・・・嫌な記憶がつい思い出しちゃって」


 咄嗟に“作り笑顔”を見せるとココロちゃんは無自覚にまた手を触れてくる。


「あ、ごめん・・・さっきから触り過ぎた?」


 私の反応にココロちゃんは漸く気付いて手を離した。


「もし気分を害したのならごめんなさい!別に深い意味は無いの!」


 私にそう告げるとココロちゃんは後日ちゃんと謝罪までしてきた、言葉の端々から優しさに私は嫌悪感を抱いた。


 そして彼女は気付いた、彼女は「同類」だと言う事に。

 

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