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「六月になった!」

 梅雨に入り雨が多くなってきた、私達はお助け部の依頼で喫茶店バッド・アスで仕事を終える。


「今回も任せちまってわりぃな嬢ちゃん!」


「お疲れ様です〜♪」


 どう見ても似てなさすぎる親子、娘の【小春盧亜】さんと父親の【小春宵】さん。一人はパンクな見た目なのに一人は清楚系ディアンドルを着た美人。


「お疲れ様です、今週の依頼もクリアですか?」


 私とゼーナちゃんで最終日、ノアさんは耳元で囁いた。


「いっその事、ここで働きませんか?」


 嬉しい事を言ってくれたけど私は首を振る。


「ありがとう♪でもまだ分からないから・・・」


「ユカリちゃんならいつでも大歓迎です〜♪」


 私の仕事ぶりを見て欲しい人材らしい。もし就職を選んだら受けてもいいかも?


 外に出ると雨が止んでなかった。


 ゼーナちゃんは傘を忘れてしまい動揺していた。


「ゼーナちゃん、家まで送るよ♪」


 私は傘を差して寝招きするとゼーナちゃんは鼻血を出す程喜んだ。


 ☆★☆★


「せ、せ、せ、せ!しぇんぱい!!お、あ、相合傘、嬉しいです!」


 私と話す時毎回おどおどする。普段は皆からクールで美人やらスタイル良いのに勿体ない性格とか言われてるのに全然可愛いじゃん。


「せ〜んぱい♪」


「ん?」


「大好きです♪」


「ありがと〜♪」 


「えへへ〜♪せんぱい♡」


 本当に私といると性格が変わるのは気を許してくれるってことだよね?もっと仲良くできたらもっと楽しいよね?


「・・・ずるい」


 背後から誰かの声が聴こえて背筋に悪寒が走る。


 振り返っても誰もおらず、今日は早めに帰ることにした。

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