日常百合「百合の花は何処でも」その2
二人で遊び約束した来週の日曜日、アタシは柄にもなくおめかしするとエミは・・・何でメイド服?
「お待たせご主人様♪」
うっわ、可愛い・・・髪の内側のインナー黒に染めてて可愛い。
胸がまな板だから肌の露出が足しかない。
しかも甘えボイス、胸キュンすんぞ?
「何でメイド!?」
今回のコーデに聞くとユカリちゃんと一緒にお助け部の活動でメイド喫茶をやるらしいからな自作したいらしく、今回はアタシに感想が聞きたい為にセットしてきたらしい。
「どーどー!?感想よろ!」
「可愛い!!写真撮って良い!?」
エミは勿論オーケーして二人でくっついてピース♪エミは頬にキスしてきて胸がドキドキしちゃった。
歩き方もメイドみたいで今度メイド喫茶に行きたいと告げる。
「え〜恥ずいから嫌だよ〜」
「エミの写真とユカリちゃんのパンチラとか欲しいな〜」
「アタシのパンチラは?」
「欲を言うなら胸元開けてスカートをたくしあげてくれたらアタシ幸せなんだけどなー」
「も〜♪エミちゃんのえっち♪」
エミは満更でもない笑顔でエミとユカリちゃんの写真を送ってもらう約束をした。
相変わらずアタシ達は思い切り遊んだ。メイドだからって手加減せず遊んだり賭けたり、勝負した。
メイド姿が新鮮でたまに別人に見えるけど太陽のような明るさと笑顔、それに八重歯で本人だと自覚する。
「いや〜〜〜楽しかったネ☆」
遊び終えてもエミはテンション高めで前をあまり見てなかった。
エミは石に躓き、倒れそうになる所を反応出来たアタシが抱き抱える。
「全くもう、ちゃんと前見よ?」
いつもならにはは☆と笑うクセに何故か今日は顔を真っ赤にして・・・こっちまで恥ずかしくなるじゃん。
「あ、ありがと・・・キリちゃん」
初めて名前で呼ばれて心臓が高鳴る。
「ちょ、なにさ!?エミどうしたの!?」
この状況でで冷静でいられるほどアタシはバカじゃない。
皆でバカやって怒られてその後は皆でファミレス行ったりスポーツしたり、今日はなんかアタシも変だ。
「今日はこの辺で」
アタシとエミの家は真逆、手を繋いだ手を離し、背を向ける。
夕日はアタシの方に向いてないけどなんか身体が熱いや。
エミもいつもなら振り返りながらギャーギャーー騒ぐのにその日だけは乙女の顔で幸せそうに手を振るだけだった。
エミの笑顔、あんなに可愛かったっけ?元から可愛いけど・・・今日は特別だったのかもしれない。




