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「部活」その2

「二人共おつかれちゃんだよ♪」


 いつもの友達の一人であるアスカちゃん、白髪に先がピンク色が特徴で大人しめな声が私の幼馴染。


 クラスも勿論一緒、正統派で裕福な家庭なので奢ってもらったりしている。


「ゆ、ユカリ先輩!?お疲れ様です!!もうすぐ終わるので宜しければ一緒に帰りませんか!?」


 もう一人は黒髪美少女のせなちゃん、私は愛称でゼーナちゃんと呼んでいる。普段はクールでとても落ち着いているけど元不良だったのに私が改心させました!


「あーごめん、まだ用事残ってるから一緒に帰れないや」


「うぅ・・・分かりました、今日は枕を濡らしながら寝ます」


 ショック受けすぎじゃない?ゼーナちゃんは私の事を先輩呼びしてくれるけど身長差があって何だか変な気持ちになる。


「私もお誘いしたかったけど用事があるなら仕方ないか・・・」


 二人共凄くがっかりしてる、よく一緒に帰ってるはずなのにまるで久し振りのような反応じゃん。


「今度は私からデートに誘うね!」


「お、お、お、お待ちしてます!」


「ふふ、デートだね?約束忘れないでね?」


 二人に明るい返事を返して最後の生徒会とある資料を渡す約束をしている。


 早く帰りたい、少しだけ早く歩き三階へと向かった。


☆★☆★ 生徒会


「スカートの丈、十センチ短いわよ馬鹿」


 私は新学期初日から生徒会長に捕まり呼び出しを食らった。このワインレッドエセお嬢様はサナエ先輩であり命の恩人でもある。


 誰に対してもサバサバしてて口が悪いけど口八丁手八丁、見た目は美人だけど先生すら時折キレるので学校で一番苦手な人間として挙げられている。


 面倒だから無視してやろうと思ったら友達の副会長のカイト君がやんわり諭されたので仕方無く放課後に来ることにした。


「そうかな?」


「“だいぶ”短いけど??」


 ミニスカートを引っ張られても伸びませんよ??全く堅物お姉さんは相変わらず交渉材料無いとまともに会話できない。


 私はこの日の為に買っておいた物を見せた。


「ほー?ドーナツ・・・ね?」


 サナエ先輩は何と言ってもドーナツ大好物、これで後は捲し立てれば見逃してくれる可能性がある。


「勝負だよ!」


「毎度毎度懲りない懲りない娘ね」


 ドーナツをちらつかせた途端に獰猛な獣のように臨戦態勢、ミニスカートを賭けた熱い戦いが今始まる!

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