キャラクターストーリー「ゼーナがお送りする厭穢欣浄」
「先輩、おはようございます」
お助け部で皆を待っていると最初に栗栖ちゃんがやってきた。
「紅茶淹れる?」
「いえ、ゼーナがやります!」
栗栖ちゃんは持参し私にとっておきの茶葉が入った紅茶を作ってくれた。
「先輩、お味はいかがですか?」
栗栖ちゃんの不安な表情をしていたので優しく頭を撫でて笑顔で褒めた。
「この茶葉もしかして高級ブランドじゃない?」
「わ、解りましたか!?本当はインドの茶葉を先輩に飲んで欲しかったのですがユカリ先輩に全部あげてしまいイギリス製にしました」
「イギリスの紅茶は市場では殆ど売られてないのよ?しかも値段が高騰して一箱買うのに五千円から八千円もする高級品・・・そんなレアモノを頂けるなんて久し振りね」
この茶葉はブレンドしていてフルーティーな香りや味わい深く作り手を選ぶ程の代物、栗栖ちゃんとは馬が合うかもしれない。
「紅茶と一緒にクッキーは如何ですか?」
大好物のクッキーに私は嬉々として貰い受ける。口溶けが良く紅茶との相性は天にも登る程美味しく、品無く涎が出てしまった。
「お嬢様もはしたない行いするんですね?」
あまりにも幸せで栗栖ちゃんはニヤけた小悪魔的笑顔に頬が赤くなる。
「ごめんなさい、私・・・クッキーが大好物で・・・紅茶よりも美味しく頂いちゃった」
クッキーを食べるのを止めようとしたのに栗栖ちゃんは手作りクッキーを渡してきた。
「因みにキリ先輩の方がもっと美味しいですよ?」
「ホントに!?是非お願いしたいけど・・・まだ仲良くないし・・・・」
ぐずっとクッキーが食べられないと涙が出て来た。それを汲み取ってくれたのは栗栖ちゃんだった。
「先輩、私がキリ先輩にお強請りしてきますので代わりにユカリ先輩とツーショットとか抱き合った写真撮ってくれませんか?」
私は一瞬戸惑った、でもクッキーが食べれると食欲に負けてつい頷いてしまった。
私は後日ユカリちゃんにお願いして抱き合うのはまだ恥ずかしいからツーショットを送った。
送ってから気付いた、ユカリちゃんが私の頬にキスしていたことを。
栗栖ちゃんはそれを見て悶絶し、ユカリちゃんの愛を長々語られた。
たまに聴こえる喘ぎ声やオーガニズムのASMRに私の顔は終始恥ずかしかった。
最後に水の音が聴こえた気がするけど噴火しそうな頭にそんな余裕は無く、次の日の栗栖ちゃんは様子がおかしかった。
やっぱりちょっと距離置こう、もう少し仲良くなってからにしよう。