キャラクターストーリー「アスカの〇〇枠〜パート1♪」
「柊ちゃん、この前は歓迎会ありがとう♪」
「いえいえ、私にお礼を言うならどうかこの企画をしたユカリちゃんに最大のお礼をしてください♪」
しっかり者の柊ちゃん、ユカリちゃんの友達は奇人な人が多いけど柊ちゃんが優しそうなお姉さん系で良かった。
「ふふ♪柊ちゃんはユカリちゃんの事好きなんだね」
「親友枠としてですから」
・・・親友“枠”?
「親友枠って?」
私の発言に柊ちゃんは小首を傾げた。
「ほら、アニメとかドラマである親友枠のキャラがいるじゃないですか?」
「どっちも疎いけど・・・書物で記されてるのは見た事あるかも」
「それです」
・・・・・・???????
「普通の親友と何が違うの?」
私の素朴な疑問に柊ちゃんはまるで質問対応するが如く丁寧話し始めた。
「親友は二人が想ってる気持ちであり、私は枠なので孤軍奮闘なんです」
「一方的に名乗ってるってこと?」
コクリと頷く。
「でも柊ちゃん、ユカリちゃんは親友って言ってくれたよ?」
「親友枠ですから当然ですね」
何が違うんだろ?もしかして特別な意味があるとか!?
「もしかして親友枠は特別な意味があるの?」
「はい、これは二人しかいませんが、私はその枠を一人勝ちにする為にユウガと張り合っています」
「私も親友枠になれるかな?」
ユカリちゃんともっと仲良くなりたい、そんな私に向けられたのは冷たい目だった。
「無理ですね」
「えっ!?」
「親友枠は既に埋まってます、ですので新しい枠をユカリちゃんが作るまで駄目です」
枠ってそういうものなの?
柊ちゃんは一礼して教室を後にするとユカリちゃんが話しかけてきた。
「お嬢様!アスカちゃん良い子でしょ!?」
彼女と合う度に口角が上がり頬が熱くなる。冷静さを保とうにも可愛らしい笑顔にドキドキしちゃう。
「流石親友枠ね」
「なにそれ?」
「柊ちゃんって特別な枠だから冷たい態度取ったかしら?」
ユカリちゃんは何故か理解できずこう告げた。
「お嬢様、あんまりアスカちゃんの変な趣味とか性癖とか気にしないであげて?」
「え、でも・・・」
「親友枠じゃなくて家族同然の親友だから、アスカちゃんはしっかりしてるけどヘンテコな所もあるからそれでお嬢様が傷付いたら私が叱るから気にしないで♪」
ユカリちゃんはその後、ちゃんと怒ったらしい。柊ちゃんは凄く落ち込んでユカリちゃんがいない時大泣きしていた。
柊ちゃんはユカリちゃんに尽くすのが好きみたい。
でも本音は多分誰にも話す気はないかもしれない。
もう少し仲良くならないと私が飲み込まれそう。




