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お助け部 日記「喫茶店【バッド・アス】」その1

 時は経ち五月、ウチの代名詞でもある絢爛の桜は恋しくも舞って行き来年の春まで冬眠したけど今は過ごしやすい季節!それなのに私達は一週間前に模擬テストを告知され行われて散々な点数を学園中に晒されて項垂れていた。


 理不尽だ!と抗議したけど相手がサナエちゃんだったので【勉強不足】と一蹴され腹立たしくも大人しく引き下がる。


 部室に行けば今日はお嬢様とせなちゃんことゼーナちゃんが会話を弾ませていた。 


「綺羅星ちゃんってモデルなの?」


「いいえ?先輩は元々おしゃれ好きで自撮りをSNSにアップしてたまたまそれが雑誌に紹介されて人気になった女の子です、昔の時代にあったギャルを復活させたくてこの埋め立て地の広告兼金字塔を担うまで人気を広げたんですよ」


 金髪碧眼、サイドテールに八重歯、目元に泣き黒子のある一緒にいると喧しい声の大きさの持ち主であるエミちゃんの話みたい。


「何故扉の前にいる?」


 彼女達の青春を温かい目で見守っていたら後ろからエインデせんせこと反社せんせが声を掛けてきて思わず奇声が!


「お、脅かさないでよ〜!」


「不審の動きをしていたからお互い様だろう」


 そんなに!?せんせはけろっとした表情で中に入るのでついでに私も入った。


「お前達、初の大仕事だ」


 私とエミちゃんとお嬢様に業務内容を見ると喫茶店のバイトだった。


「お前達、バッドアスは知ってるか?」


 せんせの質問に私とお嬢様は首を横に振る。


「あ、アタシ知ってん!ここマジヤバくてヤバいの!!ここの店ゴーするカンジ!?」


 喫茶店の、名前を言うと突然ドタドタと何故かダイナミックにドアを蹴り飛ばしながら乱入するエミちゃん。


 興奮気味のエミちゃんは自身のスマホでこの喫茶店のホームページを見せてきた。


 どう見てもカタギに見えない黄緑色の短髪筋肉質の隣に恐らく犯罪に手を染めざるを得なかった可愛い美人が苦笑いしていた。


「ゆかりん・・・言っとくけどこの二人親子だかんね?」


「・・・マジ??」


 私の顔を見てジト目で突っ込まれて驚く、どう見てもと無理矢理連れて来られたいかがわしい喫茶店なのかと勘違いしそうになったよ。

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