好きを知らない君へ
音楽のない歌詞ですが、物語のプロットとして作成しました。この文章から物語を感じ取ってくれたら嬉しいです。
be good at crying
泣くことしかできなかった僕たちは
華やかなバージンロードを通って
微かに口角が上がるようになってゆく
君のマシュマロのような手に触れても
少しも赤い印が上がらなかったあの頃
ただただ海王星を見つけた時のように
炭酸を弾けさせて
君はお母さん役ね
子供役ね
君はそんな表情しか浮かべていなかったよ
そんな表情筋活発な君の瞳に映った僕は
ずっとずっと
遠くを見つめていました
僕に流星見せてくれたのは君でした
be good smiling
笑うことが唯一の特技となった僕は
ずっとそのままでなんかいられず
茨の蔓絡む迷宮を通って
否応なくインプレッションの着ぐるみを羽織らされていく
君の水晶のような手に触れたら
僕の中で温暖化が進んでゆく今日この頃
ただただ歴史が紐解かれたときのように
パチパチパニック刺激させて
君はすごいね
とてもかっこいね
僕はそんな表情しか浮かべていなかったよ
そんな表情筋活発な僕の瞳に映った君は
ずっとずっと
下を向いていたのでした
僕に流星見せてくれた君はいませんでした
よく制服のスカート翻していた君は
水色のランドセルの鍵が開いていた君は
白銀の毛先はねていた君は
毎日占いが1位だった君は
どこを見ているのかわからない君に
ずっと雪のようだった肌は氷のように
真珠煌めいていた瞳は死期せまるように
どこかに消えた 儚く
だから僕は手を伸ばす
次は僕の番だよ
君のイチゴのような唇が震えたら
言の葉の実が熟れてゆくあの頃
君の吾亦紅のような唇が震えたら
吐露したシャボン玉が晴れを告げるこの頃
君の零す『あの時』から来なかった晴れを
ただただ物理が赤点回避してほしい時のように
鼓動のリズム短く刻ませて
君は僕に教えてくれた
だから僕も君に教えるよ
君への想いの花咲いている僕の瞳に映った君は
『あの頃の君』へ目を覚ましたのでした
お楽しみいただけましたか? できたら小説化もする予定です。そちらもぜひ読んでいただけると嬉しいです。