お買い物
今日は晴天だった。透き通るような青色の空は雲一つなかった。
「もう合格発表かー。結構早かったな。」
「そうだね結構はやかったね」
ゴウとヒョウの二人は雑談しながら学園に向かっていた。二人はバアル達二人とは別の会場で試験を受けていたためあの現場に居合わせることはなかった。あの現場とはバアルとアリスの戦いのことである。壊れた会場は直してあり受験生の記憶もいじってあるのでばれることはない。
「ゴウついたよ。もう結構人いるね。」
発表板の周りには多くの受験生たちが集まっていた。泣いているもの笑っているものそれぞれ色々いたが二人は人が居なくなるのを待って見に行った。発表方法はS~Bのクラスで分かれていた二人はゴウが3位でヒョウが4位だった主席合格だと思っていたヒョウは悔しそうに
「えー・・・4位ー?」
「へー俺らより強い奴もいるんだ。」
「でも学園は戦闘だけじゃないからまだわかんないよ。」
「それもそうかでも期待はしていいよな。」
にやりと笑ったゴウはそれが身内なんて知る由もなかった。
「それよりも明後日すぐに入学式だから制服とか色々準備しなきゃ。ね?」
そう言ったヒョウと買い物に行くためにゴウは歩き出した。
「昔々の話・・・」
買い物に中心街に来ていたゴウとヒョウは噴水の前で聞こえてきた声に足を止めた。語り手が美しい声でつづけた。
「今から何千年も昔邪神という悪しき神がいました。その神は二人の英雄によって討たれたが、死ぬ間際に四つの卵を落とした。その卵は何をしてもても壊れずついには孵ってしまった。生まれた四体の獣は白虎・朱雀・玄武・青龍と呼ばれ総じて。死の獣・・・死獣と呼ばれた・・・」
あまりに美しい声に最後まで聞いてしまった二人はチップを渡し買い物の続きをしに行った。
「きれいな声だったね。」
「ああ。つい見言っちまったぜ。」
あと買うものが制服だけになった二人は制服屋に向かいながら言った。